23.タイトルを考えてみる
前回の「読者の期待値」について、最も高める場所がこのタイトルと言えるかもしれません。宣伝でも自分がPRする際も、まずこのタイトルを前面に出すことになるからです。
しかし、これが毎回悩みどころなんですよね。ストレートなものも好まれますし、ちょっとひねった物も好まれます。さらに言えば終盤でタイトルの意味が分かるタイプなんてのもあります。最近は「○○したら××だったので▲することにしました」系統の長文パターンが良く目につくものでしょうか。ちなみに私が好きなのはダブルミーニングだったり、タイトル回収するパターンです。
その作品の顔ともいえるこのタイトルがまず読者を引き付けなければ作品に入ってもらえませんし、引き込まれるような冒頭部を作っても読んでもらえません。そういう意味では作品の中身をある程度示している長文タイプが好まれるのもわかる気がします。
とはいえ、シリアス傾向のストーリーでそれをやるとギャップが出てしまうという問題が生じてしまいますよね。他にも、終盤にタイトル回収する物語だとネタバレ防止のために全く別の物になってしまうかもしれません。結局物語の傾向によってこの辺は調整しなくてはならないのです。
新作を作る際、どうしても最後まで迷うのがタイトルですよね。ですが、そこはアマチュアのWEB小説。もう少し融通をきかせてもいいのかもしれません。
すなわち「改題(タイトル変更)」です。
苦心して考えた作品のタイトルを変えるというのはかなり勇気のいることだと思います。事実、私も現在考えている所ですが「果たして本当にいいのか」「裏目に出るんじゃないのか」「しかしもっとわかりやすいタイトルにするのも必要では」と内心で議論が巻き起こって踏み込めずにおります。
ですが考えて欲しいと思います。書籍化作品の中にはWEB連載時からタイトルを変更しているものだってあります。一度公開した作品ですから作者としてタイトルに責任を持つのも大事ですが、プロではないのなら売れるための方策をいくらでも模索したっていいじゃないですか。(自分にも言い聞かせています)
結局、生みの親としてのプライドと良くしてあげたいという親心とのせめぎ合いなのかもしれませんね。どちらも作品を思うが故の気持ち。ですが、本当に作品のためになるのはどちらなのか。私もしっかりと考えてあげたいと思います。
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