10.ファンタジーを書くのなら(魔法体系編)

 魔法って強くてカッコいいですよね!

 是非ともファンタジーを書くのであればこれを盛り込みたい。そう思うのは当然です。では、どんな魔法を使いましょうか。


 実はこの部分だけでも相当な作り込みが可能となります。場合によっては世界のことわりに関わる物語の展開も可能となります。ここでは触りですが触れてみましょう。とりあえず魔法のタイプを雑にですが分けてみます。


 1.契約型

 神や精霊、悪魔など超越的な存在と契約してその力を借りることで魔法の行使を行うものです。才能や過去の展開などで強大な存在と契約することが可能です。場合によっては一体化なんて言う手も可能です。あとは魔法行使に詠唱を用いるケースが見られます。

 選ばれしもの的な感じが強いのがこれですが、契約した存在によっては強くも弱くもなるので、書き手の見せ方が問われます。

 作品例「スレイヤーズ」「魔法少女リリカルなのは(八神はやて&リインフォース)」「魔法少女まどかマギカ」


 2.道具型

 それ自体が魔法の力を宿したアイテム(または杖など)を使用することによって魔法を使うパターンです。使用者が魔法を使えなくても行使できるのが特徴です。魔導書などもこの部類かもしれません。

 中には意志を持った道具と言うものもありますので、契約型や、起動に魔力を使う必要があると設定すれば後述の内在魔力型との兼ね合いも可能です。

 特定の道具にこだわったキャラクターが出るのも特徴ですね。

 作品例「鬼神咆哮デモンベイン(意志を持った魔導書アル・アジフ。契約型も交じります)」「魔法少女リリカルなのは(八神はやて&夜天の書)」


 3.内在魔力型

 最初から体内に魔力があると設定し、それを使って魔法を行使するタイプです。魔力保有量の個人差によって使用できる魔法の力や回数に制限が出るのが特徴。才能の差がモロに出るものですね。

 自身の魔力を特定の形に組み上げるので汎用性の高い魔法がよく見られます。

 作品例「まぶらほ(主人公の魔法の使用回数が7回。ただしとんでもないレベルの力を行使可能)」「ハイスクールD×D(魔王クラスの魔力は絶大)」


 4.演算型

 世界の理を演算し、一定の法則に基づいて行使するものです。化学、物理の知識や科学技術を用いて物理法則や現象をコントロールして発動させるため、行使者の知性が高いのが特徴。SFに近い世界設定が可能となりますし、道具型との兼ね合いも可能です。個人のバトルスタイルに合わせた魔法を展開するケースが多いかもしれません。

 作品例「魔法少女リリカルなのは(道具が演算補助やパートナーの役割)」「魔法科高校の劣等生(演算による行使、魔法をプログラムとしてPDAに組み込む)」


 他にも細かく分類すれば多くのパターンに分けられますが、とりあえずここでは四つほどに留めさせていただきます。

 ここに、属性の概念が加わると複雑になっていきます。

 地水火風の四元素なのか。光、闇や無属性、それ以外の特殊な属性が加わるのか。東洋の五行(木火土金水)が元になるのか。

 この辺はあまり多くすると境目が分からなくなるので注意ですね。


 更に制限が入ると奥深さが増します。

 魔力の量による回数制限や使用できる魔法の制限。

 レベル制であれば特定のランクに至るまでの使用制限。

 契約型なら使用できる魔法の属性や契約内容による制約。

 社会制度を加えれば使うための資格や教育機関で学ぶことで使い方を知るなど、どんな制限も加えられます。

 先述の「まぶらほ」では使用回数に達すれば消滅するなんて制限がありましたね。


 まあ語ればキリがない分野ですが、いくらでも設定を加えられるので、貴方だけの魔法を作ってみたらどうでしょう。

 また、機会を見て何か設定に関して述べてみたいと思います。

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