4.成果は一朝一夕で上がらず

 カクヨムコン3も佳境、皆さん執筆状況はいかがでしょうか。私の交流している作家の方々も次々と完結あるいは規定文字数に到達しているようです。


 さて、今回はそんなコンテストでの動き方の一つを述べたいと思います。


「なぜ、自分の作品は読んでもらえないのかな……」

「あっちの作品よりもこっちの作品の方が良いはずなのに……」


 その気持ち、よくわかります。ですが、どんなに良い物を書いても最初の一人が来ないことには何も始まりません。その一人、いわば火付け役はいますか?


 前回も少しお話ししましたが、まず読んでもらえる環境を作ることはアマチュア作家としてやっておかねばならないことでもあります。我々はプロではありません。プロでも読者の開拓は必要なことです。

 作品の宣伝は自分がしなくてはなりません。最初の読者を確保するのもこれまで積み重ねたものから引きつけなくてはなりません。その代表的な行動が、


 


 だと思います。


「○○の作者さんの新作か!」

「普段Twitterでお世話になっている人の作品だから」

「あの人のコメディ!? 読むしかねえ!」


 動機は様々ですが、まずはその人たちが読んでくれます。感想、レビューなどをしてくれればそれに興味を持ってくれた方がさらに集まってくる可能性もあります。


 言い方を変えれば、これまでの根回しは済んでいるのかということです。

 1.普段から書き続けている作品はあるのか。

 2.こまめに作品を読みに行き、応援やレビューをして名前を作者さんにアピールしているか。


 いわば、カクヨム内で他の作者・読者の目に触れるような機会を増やしているかですね。


 作品タイトルやあらすじ、キャッチコピーを読んで飛びついてくれる作家は一握りの方々です。自分がその立場にいると思うべきではありません。

 あくまで一人の作家。一つ一つステップアップして行くしかない立場であることを自覚しなければ戦略を間違えます。


 例えば今回のカクヨムコンでランク上位に並ぶ作品の一つに輝井永澄 さんの「空手バカ異世界」があります。大元の作品「空手バカ一代」を知っている人にはクスッとしてしまうタイトルです。キャッチコピーも「強大なドラゴンに、生身の人間が勝てるだろうか――空手なら、勝てる。」という有無を言わせぬ説得力を持っています。

 作者さんもこれまで多くの作品を投稿しており、カクヨム内でも知っている方は多いかもしれません。


 他にも猶(ゆう)さんの「あのドラゴン、差押えます~県税職員のおっさんが異世界で税金取立~」も「どうやって差し押さえるんだよ!?」というタイトルから気にしてしまうものがあります。

 以前もお仕事コンで「この財産、差押えます!」を発表しており、そちらを読んだ方ならば繋がりを気にしてしまいます。


 つまり、これまでの活動が呼び水になっている。言い換えれば伏線になっていると分析することができます。(本人が意識しているかはわかりません。勝手な分析です)

 もちろん、先に挙げた方々の作品のクオリティ、文章・演出の見事さは言うまでもありませんが、それだけで人が集まるわけではないのがWEB小説の辛い所です。


 さて、改めて問います。

 あなたはこれまでどんな活動をしてきましたか?


 自分の順位を気にして同ジャンルの作家さんの作品の評価を渋っていませんか?

 Twitterで宣伝RTばかりしていて呟きをしていないのではありませんか?


 WEB作家は読者や他の作家さんとの距離が近いのが特徴です。どんな人間なのか、面白い方なのか。人間的な魅力もまた、読んでもらうために必要な要素でもあります。

まずは名前を売りましょう。(もちろんレビュ爆や星爆、複垢などによっての悪い意味では駄目ですよ?)


 ここで述べたことが全てではありませんが、のは不利と言わざるを得ません。

 戦争は商業を活性化させ、工業力を高めて軍備を整えてようやく戦で勝てるようになります。奇襲で勝てるのは一握りです。


 盤石な体制を作り上げて戦に挑みましょう。

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