No.68 「歓迎」


ガシャ、ガシャ、ガシャ、ガシャ、ガシャ…(ボーグが砂の上を歩く音)

ボーグ「…………。」《キュイン!キュー…イン。キー。》ボーグ同士が丘から街を見つめ、目を点滅させて互いに交信していた。


ボーグの見つめる目の先には一人の女性が写っていた…。

不適に笑うように鳴くボーグ「キキッ…キッキッキッキッ…!」その一方でグレイはグラーンド大陸の首都、ビコトに到着した。

―グラーンド大陸 首都 ビコト―


グラーンド大陸の人間はスカイスペースの人間より一回り小さな人種であり、その小さい身体を活かし、沢山の人数で各々の人々が働き、暮らしている大陸である。首都ビコトは、賑やかな商店街のような場所で、決して大きな街ではなくグラーンド大陸の民はビコト村と言うほど、スカイスペースの街に対してもそれほど大きくはない街であった。


グレイ「着いた…!ここがビコトか…!」グレイが街を見渡していると、ビコトの民がグレイに話をかけてきた。

ビコトの民「ちょいとちょいと!あんたどこから来たんだい?」グレイ「え?あ、ああ…スカイスペースのフラッシュシティから…」ビコトの民「これはこれは…!また遠いところから!皆の衆!客人じゃ!久しぶりの都会民じゃ!祭りの用意をせい!」

グレイ「…え?…えぇ!?」

ビコトの民がその大きな声で街の人々に語りかけると、街中がざわつき、人々が動き出し始めた。

ビコトの民の衆「祭りぢゃ!祭りぢゃ!」「客人ぢゃ!都会民ぢゃ!」

街中が賑わい、グレイを歓迎する。


民「ワハハハハハハ!久しぶりの祭りじゃあ!」民「今日はめでたいぞー!」民「皆で客人を歓迎しましょー!」


賑やかな笑い声が街中に広がる「ワハハハ!アハハハ…!」


グレイ「…。」(な、なんなんだ…これは…。)あまりに突然の歓迎に戸惑いを隠せないグレイであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る