ワイト王「神獣アイガー…、神獣地の王サーベルの子だと！？」グレイの身体を借りて話すアイガー。「そう。我が名はアイガー。グレイから名前をもらった。そして私はそのグレイから殺された。」ワイト王「…！？殺された…だと？」アイガー「だが私はグレイと一体化し、今を生きている。」ワット「…どういう意味だ？何故死んだ者が生きていることになっている？」アイガー「私は私の魂と力をグレイに授けた。」ワイト王「魂と力を授けただと！？」アイガー「グレイは優しいヒトだ。獣とヒト、二つの種族が分かち合うことを信じているヒトだ。そして私の名前もくれた。」ワイト王「…だが貴方は言ったではないか。ヒトは神獣の傘下に入れと。貴方は借りて話しているそのグレイはヒトだ。まさか、そのグレイだけヒトではないとでも言うのではないだろうな？」アイガー「そのまさかだ。グレイはもうヒトではない。グレイは神獣の私と同化した。もはやヒトでも、神獣でもない。この3世界でたった一人、4つ目の種族なのだ。私はそれを神。もしくは…創造者。この世界を新しく作り替えるため私はグレイを利用する。」ワイト王「利用だと…！？ヒトと神獣、二つの種族が1つの種族になり、その種族が新たな時代を作るなら、我々ワイト国と同じ考えではないか！」アイガー「いや違う。」ワイト王「何が違うというのだね？新たな種族は、神獣とヒト、二つの種族が1つになったものだぞ！」アイガー「…いや違う。考え方がな…。」ワイト王「何？」アイガー「私はヒトは神獣の傘下に入れと言ったはずだ。お前たちワイト国のヒトは、神獣もヒトを利用しようとしている。…違うか？」ワイト王「…そうだ。ヒトも神獣もそれを理想にするだろう。我々はそれを実現してみせる。」アイガー「では聞くが、ヒトはそれを望んでいるのか？我々神獣は望んでいない。だから、私は神獣とヒトの創造者の幻、グレイの剣となり楯となる。神獣とヒトが合わさる種族が作る世界ではなく、神獣とヒトが同じ世界に苦なく過ごせる世界を作り出す。グレイがそう望んでいる様に…。」ワイト王「グレイが望んでいる世界だと！？」アイガー「私はグレイを世界を作り替えるために利用する。だが、世界の神になるのは私ではない。私は死んだ。魂だけが生きている。私が作った新たな世界でグレイが創造者、神になる。」