アラー・ビースト 編
No.4「神獣の基盤」
グレイは砂になってしまった神獣アイガーを止まらない涙を拭いながら、重い頭あげてひたすら謝っていた。「ごめんよ…、ごめんよ…。何故僕はキミを殺してしまったのだろう…。苦しいよ…。胸が苦しいよ…アイガー…。」すると砂になったアイガーの中から機械の基盤のようなものが出てきた。「何だ…?これ。」グレイがその基盤を手にしたとたん、激しい光がグレイの身体を包み込む。「…何だ…?身体中があつい…。」(カッ!)グレイが目を開けるとそこには灰になり死んだはずのアイガーの姿。「!?アイガー!?何故…。」そのアイガーは微笑みながら、遠くへ走って行った。「アイガー…。待って!何処へ行くの!?…アイガー!アイガー!」グレイがふと気がつくと、そこはエリアRの故郷、ラック国だった。仰向けになっていた場所を見渡すグレイ。「ここは…?僕の部屋だ…。だが何故…?これは幻か?」部屋の外に出るグレイ。すると銃声が聞こえてくる。慌て部屋に戻り、グレイが窓の外を見ると戦が起きていた。「あれは…!辺境の国のワイト軍の兵士!?何故、ラック国に…。」兄、クロウの言葉を思い出す。(ラック国は崩壊しつつある!まさか貴様、ラック王が殺されたことを知らんのではのではないだろうな!)「これは、一体どういうことだ!?僕はエリアBにいたはず…。」?「グレイ様!?」グレイ振り返ると、そこには王宮に仕える城叔父ロットの姿が。グレイ「ロット!」ロット「いつお戻りになられたのですか!?ラック国は今、ワイト国から宣戦布告を受け、ご覧の通り戦争になっているのです!ラック王も殺され、クロウ様ももう一ヶ月もお戻りにならないのです…。…なのに貴方様が何故ここに…!?エリアBに国は創られたのですよね!?」グレイ「一ヶ月!?」(これは一体何だ…?一体何が…。)ロット「!?グレイ様!何ですか?その腕に付いている基盤は…。」グレイ「…え?あ…。」そう言われ、グレイが腕を見るとグレイの腕にはアイガーの灰から拾った、あの基盤がめり込まれていた。
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