第126話
薄い茶色のロングヘアに大きな瞳。色は髪と同じ色。身長は私より小さめ。
「………来た、噂の『妖精の姫』こと
雪ちゃんが小さく呟くのが聞こえた。
その子は、クラスメートの歓声の中にはいってきた。そして私を見つけると―――
こっちに駆け寄ってきた。
「「……………へ?」」
雪ちゃんと私の間抜けな声が重なった。
その間にも彼女はこっちに来ていた。そして私の机に到着すると、私の手をとって言った。
「あの!貴女が翔様の溺愛する紅さんですよね!?」
キラキラと輝く瞳が、こっちを見つめる。
「え、ええと………。」
どう言葉を返せばいいかわからずにいると、雪ちゃんが代わりに応えてくれた。
「そうだけど………あなた、『妖精の姫』って噂の苺坂さんだよね。」
その答えに―――
一瞬、苺坂さんの瞳が冷気をまとったのがわかった。
ドクン、と胸が強く音をたてる。まるで、嫌な予感の前兆のように。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます