第17話

「………ていうかさ、雪乃。なんで俺をここに呼び出したんだ?今日は部活だったろ?」

 運ばれてきたジュースを飲みながら、泉川君が質問する。ポテト、まだかな。

「あんたの周りに来る女子達をどうするかの相談よ。前に『めんどくさい』って言ってたでしょ?」

「まぁ……言ったけど。」

 そんな雪ちゃんの言葉に、気まずそうな顔をする泉川君。

「だよね。それに、他の部員達からも苦情が来てるの。『どうにかしてほしい』って。」

「そうなのか……。」

「一応なんとかしようとはしてるんだけどねぇ……顧問の先生にも相談してるけど、いまいちなんだよね。」

「俺も、どうにかした方がいいのか?」

「そりゃあね。まずは断る努力をしなきゃ。そうじゃなきゃ、あーいう子達ってどんどん付け上がるんだから。」

「……わかった。」

 あ、やっと来た。

 私は運ばれてきたポテトを摘まんだ。ん~・・・いい感じの塩加減。おいしい。

 にっこり笑う私を見て、雪ちゃんも笑った。

「よかったね、桃香。今日は奢りだから。」

「ありがとー、今度奢る!」

「ん、了解。」

 今度はケチャップをつけて食べてみる。

 ・・・おいしい、ポテト最高。

「でね、桃香。このままだと、まためんどくさいことになるんだよね……どうすればいいと思う?」

「ん~……聞きたいんだけど。」

「……なんですか?」

 泉川君が首を傾げる。

 私はジュースを一口飲むと、口を開いて聞いた。




「単刀直入に聞きます。泉川君は今、好きな人とかっていますか?」

 ―――と。

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