第5話

「それで……なんで雪ちゃんの幼馴染みさんが相談に?」

 私は椅子に座り直して聞いた。

「相談してみたら?って言ったのは私なの。困ってる感じだったし、その…………恋愛がらみ、だったし?」

「あ~……なるほどね。」

 私は苦笑した。

 雪ちゃんこと白井雪乃は、私の親友兼お世話係。小学校からの付き合いだから・・・10年以上経ってるか。あと私の良き理解者でもある。

 で、雪ちゃんには二人のお兄さんと二人の弟君がいる。だから、性格は男勝り。

 だから、今まで恋愛とかに無関心だったんだ。

 けど、それが高校に入った途端にモテ始めるわもう少しで自身の貞操が危うくなるわで、すっかり苦手に。

 心は誰よりも『』なのに、ね。


「やっぱり、まだ苦手なんだ?」

「うん。今のところは、まだ難しいかな~……。」

「……そっか。」

「なんか、ごめんね?巻き込む形になりそうで。」

「ううん、大丈夫。その代わりといってはなんだけど―――。」

「わかってるよ~でしょ?今日は奢りだから。」

「ありがとう。」

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