第4話
「あのさ、幼馴染みの相談に乗ってほしいんだ!」
・・・え?
あれ、相談って・・・そっち!?
「幼馴染み、さん………?」
「うん。……あれ?もしかして、私だと思ったの~?」
・・・うぅ、ニヤニヤ笑ってる。雪ちゃんが意地悪だ。
けど、それはもう図星なので。
「は、はいぃ~……。」
・・・うなずくしかなかった。
「そっか。ごめんね?私じゃなくって。」
申し訳なさそうに雪ちゃんが目を伏せているので、私はあわてて取り繕う。
「ううん、そういう訳じゃないの!ええと―――。」
「それじゃあなんで?」
顔を上げた雪ちゃんが、私に近づく。その表情は―――疑いの、目。
なんていうか、私の考えてることを・・・探ってる感じ。
これは、私の苦手なやつだね。
「とーうーかーちゃーん?」
あ、表情がどんどん笑顔に。けど・・・ま、回りの温度が・・・どんどん冷えて来てるっ!!
「ご、ごめん雪ちゃん!だから……ええと、怒らないで?」
「・・・ちゃんという?」
「うん、ちゃんというから。」
ね?と私が苦笑しながら言うと、雪ちゃんはしぶしぶといった表情で、椅子に座った。
(ほへ~、危なかった………)
私は息を吐くと、口を開いた。
「あの、ね?また無理なお願いされるんじゃないかって思って。」
お願い自体は嫌じゃないんだ、内容にもよるけれど。
お世話になってるし、仕方ないのだけどね。ただ、何回も言うけれどお願いの内容による。きつかったりするのは本当にだめ。
あと、怖いのもね。
「そっか。」
「お、お願いはちゃんと聞くから!嫌って訳じゃ―――。」
「知ってる。ごめんごめん。」
雪ちゃんが苦笑をもらした。
「もう。」
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