第2話 ドッジボールに思う

誰ですかね最初にドッヂボールを「闘球」って呼び出した大馬鹿野郎は。

わたくしはドッヂボールは大嫌いです、ええ。

アレはただのボールを使った暴力です。

馬鹿の養殖装置です。


小学生の頃、ドッヂボールが大流行してましてね、いい迷惑でした。

僕なんかは図書室で図鑑なんかを読んでるのが好きな子だったのですが、

ある日、クソ教師が怒りに満ちた表情で図書室に乗り込んできて

「お前なんでドッジボールやらねぇんだよ!グラウンドに行ってこい!」

とか怒鳴られて、強制的に駆り出されてましたね。

やりたくもない非生産的な遊びにですよ。


もちろん僕がドッジボールに否定的なのは弱くていつも痛い思いをしてばかりで、

いい思い出がないからなんですが。


何でしょうね?

なんで皆あんなに人にボールをぶつけて危害を加える事に

血道を上げていたのでしょうか?


何で、我々はあの暴力の応酬を強要されていたのでしょうかね?


子供達がいがみ合うのを見てニヤニヤ薄ら笑いを浮かべて喜んでいた教師達、

あの時奴らは、一体何を考えていたのでしょうか?


なんかポルポト政権下のカンボジア国民の殺し合いみたいで

凄く気持ち悪かったです。





ドッジボールがどこがおかしいか、っていうのを思い付くだけ書き上げます。



まず、教える方がド素人のクソ教師でしたよね。

これだけ当たりの強いスポーツ(とも呼べない野蛮なお遊戯ですが)なのに

正しい防御の仕方とか、ボールのキャッチの仕方の学んだことは一度もありません。

教師側もあれだけ我々にこの蛮行を強要してたくせに、そんな事も思いつかない低脳揃いでしたよね。


これどういう事か分かります?

キックボクシングで言ったら何にも知らないド素人をリングに上げて

スパーリングしろって言ってるのと同じ事ですよね?それもデカイ男と女の子をリングに上げて本気で殴り合えって言ってるのと同じです。


全員スキルがないなら、

ガキの遊びなのでガタイのいい奴か、運動神経のいい奴が強いに決まってます。


普段教室で物を投げるなとか調教してるくせにですよ。

誰か怪我した時、どう責任を取るつもりだったのでしょうか?

安全管理的な面でオメデタ過ぎます。


で、インターネットの論議を見てると、

強い側の方があれだけ他人に痛い思いと恐怖を与えてきたのに

全然罪悪感を感じてないですよね。


まるで韓国軍の軍人がベトナム戦争での戦争犯罪のインタビューを受けて

「あれは戦争だった。誰にも謝る必要はない」

ってことを発言してるのと同列ですね。

「あれはドッジボールだった。誰にも謝る必要はない」ってか。

舐めてますね。メンタリティが日本人じゃありません。



それから、ドッジボール強い組の意見に、

「やりたくないってだけで嫌な事から逃げてんじゃねーよ、

そんな事で立派な大人になれるのかよ」的な意見が多数あったので言っときますが、

勉強とドッジボールを同列に語るのは間違っています。

どう考えてもドッジボールが強くてそれが社会的成功に直結するとは思えません。


もしかして社会人の心構え的な事を言ってるのかもしれませんが、

それならアンタは私が望んだら、私とキックボクシングでスパーリングしてくれるんですか?

もちろん、アンタが何がしかの理由を並べて、私との闘争を忌避するのは知ってますよ。

そうです、アナタは嫌な事・やりたくない事から逃げるのです。

アナタが馬鹿にしてたドッジボール弱い組のように。


教えるなら、大人達は子供に対して弱者へのいたわりまで教えてこそ教育だと思うのですが、

現実は、昼休みのあの時間はただの子供達の暴力性の発散の場としてしか機能していませんでした。







でも、ドッジボールの当時子供だった我々がいま何かネットで言い合っても解決することはありません。

一番問題なのは、あの頃の教師達が何を意図していたかです。

右も左も分からない子供達に擬似的な殺し合いを強要して何を成し遂げようとしていたのか?

これについては全く語られていません。


私は、是非ともこの問題を解き明かしたいと思います。

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