第2話 教室の自己紹介って結構聞いてないよね
2. 面識は無いかもしれない。
「うわぁっ!」
「ひゃあっ!」
「キャッ!」
「おぉっ!」
ドスッ ドサッ バサッ ギュムッ!
連続で奏でられた擬音語と共に、四人はどこか見覚えのあるような場所に落ちてきた。落ちてきた、というのは彼女たちが現れた場所が空中だったからである。
「いたたたた・・・・」
四人積み重なった一番上で石井真矢が体を起こした……が。
「いたーい! 石井さん、もう起き上がれなーい」
とのたまって、再び倒れ臥してしまう。
「石井!」
一番下から風原勇希が真矢を睨み上げて、怒鳴る。
「早くどけよ、こっちは重いんだ!」
「えー、こっちは楽だけど?」
「当たり前だろっ!」
苛つくような怒声が真矢へと飛びかかる。が、もちろん分かっていての言動なのでそんなものはどこ吹く風。涼しい顔で笑顔なんて浮かべてみせるが。
「石井ちゃん……どいてくれないかなぁ……?」
「あ、ごめんね、しーちゃん」
辛そうな静川香夜の声には即座に反応して謝罪の言葉までつけ添えたりもする。この対応の差。
そうしてようやく下に降りた真矢。次いで香夜、沖田潦子、勇希。重みから自由になって大きく伸びをする香夜、勇希の睨みをにっと笑ってかわす真矢を尻目に、潦子がゆっくりと周囲を見渡して、まじまじと眺めて、そうしてどことなく残念そうな声で他三人に尋ねかけた。
「……ねぇ、この辺って……高校前のバス停辺りに似てない?」
「あー、言われてみれば」
「そう……だね?」
尋ねかけたのは三人だったが答えたのは二人だった。潦子と香夜は前述の通り、そして真矢もバス通学なのだが勇希は徒歩通学なので鮮明には覚えていなかったのだ。
それにしても見覚えのあるというよりは、知っているままの風景とは一体どういうことなのだろう? あのシルエットは確かに「ゲームをしてもらう」と言っていたはずだったのに。
答えなかった勇希はといえば、先程から自分の身に起こったことが余りにも突飛過ぎていて、現状についていくことができずに呆然としていた。突然に何かが現れて、語って、光って、場所移動させられて───さっきは真矢の所為で少しだけ紛れてたけど、本当にそれは少しだけ。
頭を抱えたくなる気持ちをグッと堪えてその代わりに勢い良く頭を振る。すると目の端に見たこともない何かが目に入って思わず凍りついた。もう一度恐る恐るそちらに目を向ける。見間違いではなかった。なんだこれは。
「ああ?!」
突然の叫び声に、三人は勢い良く勇希を振り返った。
「どうしたの? 風原さん」
「お前ら、自分たちの格好を良く見てみろよ!」
何とも言えない表情に、三人は不思議そうな表情を浮かべたが。取り敢えず言われた通りに自分たちを見回してみる……と。
「え?」
「何?」
「……わぁっ!!」
なんということだろうか、四人は制服ではなくてよく分からない服装になっていたのだ。まさかそんなことがあろうだなんて思いもしなかったものだから指摘されるまで気付かなかったのだ。
困惑とは違う、感嘆の声を挙げたのは潦子だ。彼女は本を読むのが好きで、取り分けファンタジーものが大好きだったのだ。流石に戸惑う二人を尻目に、目を輝かせながら自分の服装を眺めたり、摘んだり。そんな潦子を勇希は信じられないような表情で見ていた。
その服装は、例えば潦子が気付いたようにファンタジーものの本に出てくるような。もしくはゲームが好きならその中で出てくるようなものだと言ってもいいだろう。
真矢はごくごく普通の長めの上着を腰の所で上からベルトで留め、下は膝上までのスパッツを着用しておりロングブーツを穿いていた。
ベルトのところには小ぶりのポーチが付けられており、上から茶色のマントを羽織っている。
勇希が身につけていたのは鎧である。
ただ、鎧と言っても良くイメージされるようなごつごつしたものではない。青い金属は胸元から腰回りだけを覆っており、それほど重たくは見えない。下にはシャツやスパッツが着用されているようだ。
肘当てや膝当てのようなものはなく、長く伸びた手袋やブーツがその代わりにあたるのだろう。
潦子はロングスカートをはいていた。
黒とも紫とも言えない色合いの、形は普通なロングスカートの上から、袖が長く袖口の大きい上着のようなものを重ね着ており、それをベルト代わりに布で縛ってとめてある。
頭にはゆったりとした大き目の帽子のようなものを被されており、その手には薄手の手袋がつけられている。
香夜もまた同じくロングスカートを身につけていた。
ハイネックの形状で全身は真っ白。胸上部には青い宝石が一つ添えられており、何ともなしに神秘的な印象を与えているようにも見える。
足元は微妙に見えるか見えないかほど、潦子のものよりは幾分か長いのだろう。
「風ちゃんは戦う人!って感じだねー」
「戦士ってよりは剣士に近いよ。防具が軽すぎるもん」
真矢の言葉を潦子が軽く訂正する。いや、訂正だけには留まらずに自己解釈に因る説明を嬉々として語り始めた。
「静川さんはシスター……うーん、司祭?それとも僧侶?こういう方面って色々解釈別れるんだよね。私は、このローブっぽいだぶだぶ具合からして魔法使いっぽい……あ、でも、そうじゃない可能性もあるのかな。精霊を使役とか、何かを召喚したりとか!」
うんうんと頷いているのは自己満足なのだろうか。実に楽しそうに嬉しそうに言葉を並べて……だけど真矢へ視線を移すとその眉間がわずかに潜められた。釣られて他の二人の視線も自然と真矢へと向く。
「……んー、石井さんが分からないんだよね」
考え込むように口元に手を当てて、首を捻る。服装に特徴が見えにくいのだ。確かに取り合わせは見慣れないものだし見覚えのある周囲の風景からは十分に浮いて見えるのだけど、衣装の一つ一つはその辺で買ってこられそうなものにも見える。
「ただ単に動きやすそうな服なんだよな」
「ゲームとかってあんまり分からないけど……あんま戦えそうにない感じ?」
勇希や香夜は潦子のように詳しくはなかったけれど、それでも自分の分かる範囲で考えて述べてみる。動くに適しているけれど戦うには不向きななにか。
……と、不意に三人の中を「ピンと来たもの」が通り過ぎた。
「もしかして商人じゃない?」
「アレだろ、金貸しかなんかだろ」
「えっと……なんか売ったりする人?」
言葉は違えどそれぞれに口にしたのは同じようなイメージのものだった。というのも、石井真矢の金への執着心は自他共に認めるところなのであり。
「あ、やっぱりそんな感じだよね? アハハハハハハ」
……自他共に認めているところなのだ。ショックを受けた様子はもちろん悪びれた様子も無く、軽く笑い飛ばしてみせる。それに対して呆れたり、うんうんと頷いたり、苦笑を浮かべたり。……と、
「あ、あそこ!」
香夜が驚いた様子で空の一点を指差した。そこから少しばかりの光が漏れて二人分の人影が現れる。誰かが追加されだろうか、その人影は空中に現れたわけなのだからもちろん───
「うわー!」
「落ちるー!」
当然過ぎる叫び声が示したように、あっという間に二人は地上に墜落して地面に叩き付けられた。
「いったー……直人、お前制服に何入れてるんだよ」
後から落ちた方が頭を掻きながら先に顔を上げる。先に落ちた方からすればそれは随分と贅沢なボヤキである。
「……? あれ?」
その男子がもう一度下の男子を見て目をこすり、続いて自分の格好を見直した。
数秒の間が空く。
「何だよこの格好はーーー!!!」
四人は思わず顔を見合わせて噴き出した。それは今さっき正に自分たちがやっていたことを流れそのままだったからだ。
上の男子は柔道着によく似たものを着ていた。柔道着よりも軽そうな布は柔道着よりも袖やゆとりが少なく、よく見ると下半身は柔道着ではない。前の合わせはベルト以外のものしっかりと留まっているようだった。足には真矢と同じようなスパッツ系のズボンに膝までの柔らかそうなブーツ。手には指の部分が無い、ぴったりとした皮手袋をつけている。
男子にしては背が低く、うなじに掛かる程度の長さの黒髪と相まってまだ中学生のようにも見える。
そして下の男子はがっちりとした、勇希とは違う「これこそ鎧!」というような鎧を身につけていた。
赤い金属で覆われていない部分は二の腕と太腿ぐらいでそこですらインナーが下にあり肌の露出など顔だけのように思える。見るからに動き難そうな格好であるが上背がありがっしりとしているからだろうか、鎧に着られている感じは見受けられない。
栗色の髪は刈り上げられて短く、どことなく今風の顔立ちをしている。
「どけよ、三浦」
下で潰されている男子がうめく。
その声に、香夜は聞き覚えがあって目を丸くさせた。
「あれ? ひょっとして富永君?」
「……え、静川さん知ってるの?」
香夜の問いに富永直人は反応せず、代わりに反応したのは潦子だった。単純に知り合いなんだろうかという疑問からのものだったのだけど、それに対して反応したのはまた別の人物だった。上に乗っている方の男子だ。
「あ……沖田、さん?」
そしてまた反応は返らない。びっくりした顔で男子の方を向いた潦子は、そのまま顔も体も強張らせてしまう。返さない、というよりも返せなかった。
「同じクラスの三浦武。……覚えてない?」
「えっと……」
なおもの言葉に潦子はなんとか言葉をこぼして一生懸命に記憶を巡らせたが、そうやって間を空けてしまうこと自体が「覚えてなかった」ということの証左になってしまうわけであり、武のことを覚えていなかったのは周知の事実となってしまった。
「ご……ごめんなさいっ!!」
すごい勢いで頭を下げて潦子は謝った。その勢いたるや、謝られた武が思わずビクッとなってしまったほどである。一瞬言葉を失って、それから慌てて「いいよ別にいいよ」と手を横に振る。
「気にすることないよー、沖田さん。私だって三浦君……だっけ? 覚えてなかったもん」
落ち込みMAXの潦子をフォローしようとしたのか、香夜がそんな言葉を投げかける。けれどそれは武にとっては追撃のようなものだったから、武はどことなく情けない表情を浮かべてしまう。
「直人のことは知ってるのに……」
「だってさ、富永君グラウンドでの部活じゃない? 私サッカー部のマネージャーだからよく見るんだもん」
そんな武を取りたてて気に掛けることはなく、あははっとあっけらかんと言ってのける香夜。
「悪りぃ。俺、三浦以外誰も分かんねーや」
そしてやっと起き上がる事のできた直人が頭を掻きながらきまり悪そうに言い加えたところで、真矢がパンと手を打った。
「じゃー、自己紹介しよう!」
初日の自己紹介なんて誰も大体聞いてなかったということが発覚してしまったとみて、そんな提案を掲げる。
「めんどくせぇなぁ」
「あ、でも、やっぱ名前とか分かってた方がいいよ」
実に嫌そうな表情を浮かべて勇希が否定的な言葉を口にする。けれどその隣から香夜が賛成の意見を返し、「ね?」と勇希に向かって小首を傾ぐ。
「じゃ、言い出した石井さんから?」
と武。
なんで名前を知っているのかといえば、彼女は既に何かとクラス内で目立っていたからである。もちろん、いい意味でも悪い意味でもだ。
「え、じゃあ、せっかくだから出席番号順にする?」
「フツー、出席番号順って言ったら男子からじゃねーか?」
もう一つ意見を付け加えようとした香夜に、やはり気乗りのしない勇希が言い添える。その後ろで潦子がそっとホッとした表情を浮かべていた。
「じゃあ直人からだな」
「俺?」
急に話の矛先を向けられてきょとんとするが、そういやそうかとすぐに向き直る。ちょっとした独特の緊張感。
「えーと、1-6の…」
「クラスはいいよ。みんな同じクラスなんでしょ?」
出鼻で香夜に細かいところを指摘されて、直人は軽く咳払いをする。トップバッターなんてこんなものだ、しょうがない。
「ラグビー部の富永直人。……ぐらいでいいか?」
「オッケー。じゃあ次ー」
至極簡潔な自己紹介に真矢は満足そうに大きく頷いて、促すように視線を武へと向けた。出席番号順なら悩まなくても、次は彼の番だろう。
「柔道部所属の三浦武。で、クラス委員を……」
「え、物好きだね」
けれど促されたはずの自己紹介は唐突な横槍に遮られた。誰にかと思えば、促した当本人にである。
「石井。そんな言い方は無いだろ」
すかさず突っ込むのは勇希だ。この辺りの役割は既に決まっているらしい。
「え、だってどーせ風ちゃんだってそう思ってるんでしょ?」
「思ってねーよ。大体思ってたとしても普通は言わねーし、言って良いことと悪いこととあんだろ?」
「えー? 人間ってさー、自分の心に正直な方がいいんだよー」
「だから! 良いことと悪いこととあるっつってんだろっ!!」
「あのー……クジで決まったことなんだけど……」
気持ち的に遠いところから武が二人に呼びかけるが、聞いてないのか聞こえてないのか反応する気配が一向に見えない。とはいえその間に立つのはなんとも躊躇われて武は難しい表情を浮かべた。
「聞こえてないと思うよ。ああなっちゃったら暫く止まらないんだもん」
「石井さん、あの時寝てたからなぁ……」
香夜と潦子が顔を見合わせて苦笑を浮かべる。どうも再三あることらしい。
「……で、どうすんだ?」
「どうするって、自然鎮火を待ったほうがいいよ」
香夜の返答に今度は男子二人から苦笑が漏れた。まるで災害かのような言いぶりだ。これが茶飯事なのだとしたらなかなかハードな学校生活を送っているということになる。
「石井さーん、次にいってくれないかなぁー?」
何度目かの武の呼びかけで、漸く二人は収まった。収まったというよりか勇希が無理やり飲み込んだ形ではあるが結果としては大差ない。
「ん? あれ、どこまでいったんだっけ」
「お前っからだろーが」
呆れたように答えるのは、やはり勇希だ。そんな勇希に真矢はニッと笑う。
「あ、そうだった。石井さんのフルネームは石井真矢って言うんだよ。で、中学からずっとブラバンでトランペット吹いてるの。はい、次沖田」
勇希の心情などはまったくお構いなしに、テンポ良く答える真矢。最後には手振りで次を促して、けれど促された側の潦子は口元を強張らせて視線を彷徨わせるばかりだった。
「え、えーと…」
「ほら、早くしろよ」
「あ、うん…あ、あの…」
あの、だとかその、だとか、繋ぎの言葉は口から出るものの肝心の自己紹介にはなかなか入れない。潦子は人から注目されること、目立つことが致命的に苦手なのだ。
クラスでの自己紹介はあまり見られていないし聞かれていないことが分かっていたからなんとかできたのだが、今はそうではない。少なくとも五人に見られている。
「あー、いいよ、オレが先にやる」
促すのが面倒になったのか、吐き捨てるように言いながら潦子を手で押しとどめる。そうしてぐるりと全員を見渡すと、
「風原勇希、バスケ部所属」
以上、とこれまた簡潔に終わらせてしまう。
「ほら、沖田」
「え、あ、うん…」
一つ後ろになったところで気の持ちようが変わるわけはない。どころか先程よりも表情が強張ってしまっている。勇希の厳しい表情に気がついてしまったからだ。彼女は決して気が長い方ではない。
ぐっと唇に力を入れて、ぎゅっと目をつむる。誰かが見てなんていない。見てなんていない!と自分に言い聞かせながら。
「あ……あのっ、文芸部の沖田潦子ですっ!」
早く終わらせたい一心で、思わず怒鳴り声まがいで一気に言葉を述べる。
言ってしまえばほんの数秒で終わってしまう言葉なのに、そこで躓く辺りが彼女たる所以なのだろう。
「沖田ぁー、そんなに大声出さなくても聞こえるよー?まったくぅ、鼓膜破れちゃうじゃない」
「え……そんな簡単に破れるはず無いんじゃ…」
「分からないよー? 現に今さー、沖田の声聞こえにくいし」
「え、ほんと? ごめんなさい、石井さんっ!」
こんな嘘っぽい言葉を簡単に信じてしまうところも、また。
「バカ! 大きな声を聞いた後は、誰でもそんな風になるんだよ!」
そしてこうやって突っ込むのも、勇希たる所以なのであって。
「あの三人って、いつもああなの?」
そんな様子を見て、直人が再び香夜に尋ねる。さっきも見たようなやり取りだったが、まさかもう一人増えても同じような展開になるとは思わなんだった。
「うん、そうだよ」
クスクスと楽しそうに笑いながら、香夜は頷いて言葉を返す。
「ほんっと、見てて飽きない」
これが、いささか毛色の違う香夜があの三人と一緒にいる理由の一つである。最初のきっかけこそ席が近かったからというだけだったけど、気がつけばクラスで一緒に過ごすようになっていた。学校外でも一緒に遊んだり……というのとは違うけれど、一年間学校生活を一緒に送る相手というだったら逆に面白いんじゃないかなと思ったのだ。
そんな香夜を見て釣られて直人も笑う。そうしてふと何かを思い出したように小首を傾げると、三度香夜に尋ねかけた。
「そーいや、そっちの自己紹介は?」
「あ、そうだ。沖田さんたちはともかく俺らはなんにも知らないし」
自己紹介が途中で途切れていたことを思い出した直人の言葉に、傍で聞いていた武も話に入る。
「あ、うん。えっと、実は石井ちゃんとおんなじ中学出身の静川香夜…『かぐや』っていうのは『香る夜』って書くの。で。さっきも言ったけど、サッカー部のマネージャーやってるんだ」
問われる前に言葉にする辺り、名前に対する質問を聞かれ慣れているんだろう。ちょっとした説明混じりの自己紹介を告げると愛想の良い微笑を浮かべてみせた。
「へぇ、香る夜って書いて"かぐや"…珍しい使い方だな」
「でも、ちょっと珍しいと覚えやすくていいな」
「ま、そりゃそうだ」
武の言葉に直人が簡単に頷いた瞬間。
あの時と同じような閃光が急に現れ、勢い良く目の前を走り出していったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます