第25話 飯なんだけどなぁ

「あー、疲れた」

やっとの思いで修行を終えたオレ達は食堂に行った。そう、念願の飯だ。

中に入ると、沢山の人達が飲み食いしていた。後に有名になる人がいたから、媚びを売ろうとも思ったけど、やめよう。どうなるかわかったもんじゃないしな。

「?、カアレ。飯を取っ‥‥‥」

「ん、分かってるよ。行ってくる行ってくる」どうせ、自分のものだけあるんでしょ?

愚痴をたれながら、オレは飯を取りに行った。あれ?冷静に考えて、さっきの返事まずくないか?

でも‥‥‥‥どうなのだろう?もしも、このままずっと同じ事をしていたら。やっぱ、また死ぬ(?)のかな。そうこう考えていると、

「おや、見ない顔だねぇ、特強食、特強水が欲しいのかい?‥‥‥」気づくと、目の前にいつも特強食、特強水をくれる老人がいた。

オレは、貰おうとした、したのだけど‥‥。

(いや、でもこれ、嫌いなんだよな‥‥‥)

うん、嫌いなんだ。子供の頃は、何回か飯抜きにしたりしてたし‥‥。

散々悩んだ挙句、

「いや、なんでもないです」オレは、飯をとらずに逃げた。どうやら、オレは自分の気持ちに正直らしい。すると、

「チッ!」

老人の方から舌打ちが聞こえた。あぁ、もうここ来れないじゃん。

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