第7話 予兆

売場は本当に近くにあった。そこには沢山の特強食と特強水があった。そこで、店主であろう老人に軽く頭を下げ、特強食と特強水を持っていこうとした。

いや、頭下げたけど、勝手に持っていっていいのか?そう思い、老人の顔を見ると、老人は不気味な笑みを浮かべていた。不思議に思い、ボクが、

「?、どうかしましたか?」

と聞くと、低い声で

「いやぁ、大きくなってくれるとはありがたいとおもってねぇ‥」と言ってきた。返事に困り、軽く笑みを浮かべて、すぐに食堂に戻った。そういえばあの人、なにも食べなくていいのだろうか?ずっとあそこにいるのって、疲れないか?

ボクは席に戻り特強食を食べた。味はというと‥‥。

なんというか‥、うん。普通だ。美味しくもないが、不味くもない(いや、むしろ不味いほうだが)腹が満ちていくのは分かった、特強水も同じで喉の渇きが癒えるだけだった。食後の感想としては外の草と水のほうが美味いんじゃないか?と思うほどのものだ。

食事を終え、風呂に入りに行き、家に戻ったボクは外を見ていた。すると、

(?、あれは何だろう‥)

なにかが、外にいた。それは花を持ち、墓の方に向けて歩く、金髪の若者だった。だが何故だ、ボクはその若者に妙な見覚えがあった。どこかで会っている?気のせいだろうか‥‥。

「おいカアレ、早く寝ろよ」

外を眺めていると、師匠に注意された。明日も修行があるからだろう。そうして、横で寝ようとする師匠に言われるがまま眠りについた。だが明日という日がボクの運命を大きく変える日であることは、この町の誰も知らないだろう‥

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