第5話 コノハ

家に帰る途中、一人の女の子を見かけた。その子は顔にあどけなさを残しながらも芯が通っていそうな可愛い子だった。ボクが話しかけると、こっちに来て、

「あれ?君、見たことないなぁ。名前は?」

「えっと‥カアレ。カアレっていいます」

緊張気味にそう言うと、その子は笑って、

「ははは、かしこまらなくてもいいよ、私はコノハ。よろしくね、カアレくん」

コノハかぁ、呼び捨てで良いのかな?ていうか、こんな可愛い子も選んじゃうなんて、この世界、そんなに人居ないのかなぁ‥。

「ね、ねぇねぇコノハ、修行‥厳しくないの?女の子だから、大変じゃない?」

失礼だったかな?でも、コノハが剣を振ってる姿とか、ちょっと想像できない。

「え?修行?‥‥‥あぁ、それね!確かに厳しいけど私は大丈夫だよ?」

「へぇ、凄いなぁコノハは。なんていうか慣れてくるものなの?」

「慣れるっていうか‥えと、そう!ご飯を沢山食べるの!それが慣れっていうか秘訣かな」

「そうなんだ‥そう言うんだから、コノハはご飯沢山食べるの?」

すると、コノハはふくれて、

「もう、女の子にそういう事は聞かないの」と、怒られてしまった。

選ばれた最初の日。なんだか、仲良くできそうな女の子と出会い、これからの生活に期待が持てた。

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