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 俺達ヴァンパイアは太陽の光をもっとも苦手とする生き物だ。直射日光に当たるとこの身が灰になってしまうからだ。


 だから日中は行動することが出来ない。俺とセバスティは地下室の棺の中で、陽が落ちるまで眠り続ける。


 俺達は家畜を吸血することで生き延びるつもりだった。だが、家畜も飼育すれば情が移る。


 俺達は毎夜大蝙蝠の姿となり山に入り、狼や兎や狐といった野生動物を捕らえては吸血することで生きながらえた。


 それなのにここ数日、大学の牛舎や豚小屋で仔豚や仔牛が相次いで殺されている。


「セバスティ、抜けがけしてないだろうな」


「ジョエル様こそ」


「果たして本当に狼の仕業だろうか?」


 俺達は疑問に思いながら教室に入った。


「マハラ、こんばんは」


 美薗と春乃が駆け寄る先には、マハラ ディッキー。マハラは金髪にグリーンの瞳。目鼻立ちは整い、まるで貴族のような気品すら漂わせている。


 マハラは同じ留学生のメリッサやルーシー、美薗や春乃に囲まれ、ハーレム的な学生生活を送っている。


 メリッサ ホライゾンは金髪でロングヘア、毛先は柔らかなウェーブ。ルーシー マトリックスはブラウンのストレートヘア。二人ともまるでモデルのような体形をし、酪農大学には相応しくないほど美しい容姿をしている。

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