第6話 俺の妹がこんなに辛辣なわけがない

鋭「治安部??」


え?治安部ってなに?治安って治安部隊とかの治安?学校のパトロールでもすんの?あとネーミングセンス無さすぎだろ、他にも奉仕部とか隣人部とかあっただろ。あ、それはが○いと俺ガ○ルだったわ。


俺の頭の中で疑問符がポンポンと出てきた。まだ文芸部とか美術部とかなら名前で部の活動を理解できるが、「治安部」と言う名前からでは活動内容が1ミリも予想できない。とりあえず聞いてみるしかねぇな。


美香「色々と聞きたいことがあるようだが話はまた後日にしよう。今日は妹を待たせているんだろ?」


この女...なぜ俺が妹と一緒に帰ることを知ってやがる。メールしてる時に覗き見られたか?俺が春咲の顔を不思議そうな顔で見ていると春咲が「ああ、」と言って説明する。


美香「今日の朝、如月君が妹を自転車の後ろに乗せて登校しているのを見たから帰りも一緒なのかと思ってな。もしかして間違っていたか?」


鋭「いや、正解だ。まぁ妹待たせてるし、また明日にでも説明してくれ。」


そう言って俺は立ち上がり、椅子にかけていたカバンを取り教室を出る。後ろから「また明日」と声をかけられたので「じゃあな」と返事を返しておく。

廊下はまだ少し冬の寒さが残っており、ひんやりとした空気が少し肌寒い。中にもう1枚服着てくるべきだったなぁ...。


下駄箱につくと我が自慢の妹の姿が見えた。少し不機嫌なのか頬を膨らませている。なんかリスみたいだな。


結衣「遅いから!めちゃめちゃ寒かったんだからね!」


鋭「すまんすまん。少し用事があってだな...」


別に部活のことについては言わなくても大丈夫だろ。まだ入るかも決まってないし、活動内容がめちゃめちゃブラックな感じなら断らせてもらう予定だしな。


結衣「用事ってなに?なんかやらかして職員室呼ばれたの?」


鋭「なんで俺が何かやらかしたってのが一番最初に出てくるんだよ...。」


俺の印象ってそんなイメージだったのか。お兄ちゃんには何かをやらかす程の勇気はないぞ。人と話す勇気もないけどな。そのおかげで俺は静かで落ち着く学校生活を送らせてもらってます。友達少ないって最高!


結衣「えー、だってお兄ちゃん葵先輩以外は人間関係ないじゃん。てことは必然的に何かやらかしたのかなぁ~って。」


鋭「失礼な。これから先はもっと友達ができるわ。多分。」


結衣「多分なんだ...そこ自信持とうよ...。」


結衣は呆れ顔でそう言った。今までに自信を持って何度も友達作ろうとして失敗してきた俺からすれば自信なんてあってもなくても一緒だ。どうせ社会人になれば高校の友達なんてすぐ会わなくなるし、いてもいなくても最後には同じ結果になる。なら無理して友達を作る必要なんてないだろ、証明完了Q.E.D.。


鋭「こんな所で話さずにもう帰らないか?正直ちょっと寒いし。」


結衣「そうだね。帰りに夜ご飯買って帰らない?」


鋭「いいぞ。でもお菓子買うのはダメだからな。お金がもったいない。」


結衣「えぇ~...」


こんな他愛もない話をしながら下駄箱を出る。自転車置き場から俺の相棒(ママチャリ)を取り学校を出る。今日は少し寒いし鍋にでもするかなぁ...。俺の相棒は結衣と俺を乗せて走り出す。このあと警察に見つかって二人乗りで怒られたことはまた別の話だ...。


――――――――――――――――――――

あとがき


投稿遅れてすいません!下書きが2回も消えるという事件が発生してモチベが上がんなかったですm(。>__<。)m

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