第7話 治安部への初依頼
翌日の放課後、俺は新館の治安部の部室へ足を運んだ。今日は結衣とは別々で登校して来ているので時間には余裕がある。昨日聞けなかった部活の主な活動内容を確認しないとな。もしこれで内容が力仕事なら俺は即座にお断りをする。握力20kgしかない俺のできる力仕事なんて単行本5冊持ち上げるくらいしかないからな。
部室の鍵は既に開いており、部室には先に誰かいるみたいだ。恐らく春咲だろう。俺は部室の前で1度深呼吸をして扉を開ける。やはり先に春咲が来ていたようだ。
美香「ん?如月くんか、てっきり約束をすっぽかして来ないかと思ったよ」
鋭「俺は約束事は守るタイプなんだよ」
美香「意外だな」フフッ
鋭「うるせぇ..」
こんなどうでもいい会話のキャッチボールをしながら俺は昨日と同じ場所の椅子に座る。
にしてもこの教室日当たりいいなぁ..。なんかすげぇ日が当たってポカポカしてるし、ここで昼休み飯食ったり昼休みしてぇ..。
俺が頭の中で昼休みポカポカ日向ぼっこ作戦の会議をしていると春咲が話の本題を切り出す。
美香「では、昨日説明しきれなかった部活の内容についてだ。少し長くなるかもしれないが大丈夫か?」
鋭「ん、ああ大丈夫だ」
長くなるってもしかしてあの集会とかの校長先生の話レベルで長い感じ?え、待って普通に死ぬ。30分近く話され続けたら足は痺れるし眠くなるわ。しかもうちの校長に関してはたまにクソ寒いオヤジギャグ入れてくる点、ムカつくというオプションも付いてくるからタチが悪い。
美香「大丈夫だ、あの寒いオヤジギャグの校長程は長くないからな」
鋭「なぜ俺の考えてることがわかった..。お前エスパータイプなの?通信交換でフーディンに進化しちゃうの?」
美香「フーディ..何だそれは?」
鋭「いや、何でもない」
流石にポケ〇ンネタは通じると思ったんだけど..今時の子ってゲームよりスマホだもんね。あ、でもスマホでもポケ〇ンGOあるじゃん。俺んちにベトベターしかいないのは多分気のせいだ。
美香「まぁいい、部活動について説明するぞ?」
鋭「おう」
美香「主に治安部とは生徒の悩みを解決する部活だ。恋愛相談、落し物の捜索、いじめなどをやめさせるのが主な活動内容だ。まぁ簡単に言ってしまえば何でも屋だな」
鋭「それは頼まれたらやるって形で良いのか?」
春咲「ああ。もう既に学校のあちこちへポスターを貼ってきてある。それを見依頼者を待つという形だな」
俺の目の前にそのポスターを丸めて転がしてくる。ポスターに書かれている絵は泣いている女の子に手を差し伸べる絵だった。てかこの絵..
鋭「お前絵が上手すぎねぇか?」
そうめちゃくちゃうまい。なんかラノベのイラストレーター並に上手い。てかイラストレーターになれるレベルなんだが..。
美香「これぐらい簡単さ」フッ
髪を右手でファサッと払いながらドヤ顔で返事をする。なんかむかつくなぁ..。
鋭「まぁとりあえず部活内容はわかった。でもそんな簡単に依頼人は来るもんなのかねぇ..」
美香「そうだな..ポスターを貼ったばかりだし今日は流石に来ないな」
春咲と俺が来ないであろうと思っていた矢先、部室の扉がトントンとノックされる。
???「あのぉ..依頼をしたいんですけど..治安部で合ってますか?」
2人「え!?」
なんと創立1日目から依頼者が来てしまった..。マジかよポスターの力すげぇ..。
急にきた依頼者に少し驚いていた俺達だが春咲が依頼者に返事をする。
美香「ここが治安部であっているぞ。そこの椅子に座ってくれ」
???「あ、ありがとうございます..」
依頼者?の女の子は椅子に座る。俺と春咲は座る場所を変え、依頼者の向かいの方に移動した。
美香「よし、では早速依頼を聞こうか」
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あとがき
夜中に書いたから眠たい..。誤字とかあるかもしれませんが暖かい目で見てください..(笑)
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