母を亡くし、孤児となったアンルティーファ10歳。遺骨を父の墓まで届けたいが、道中は危険で、一人旅は難しい。母の教えに反するが、奴隷エルフを買うことに――。買い手と奴隷として出会った二人の、距離の変化。切絵職人、というこの世界独特の設定が素敵。5万字強ですっきり読めるので、お薦めです。(……欲を言えば、各話サブタイトルがあると有難いです。「第1話 市場」程度でいいので。ログインせずに読むと、どこまで既読かわからなくなるのですよ……)
静かな筆致で綴られる二人の旅は、読んでいて心地よかったです。刺激的ではなくゆっくり心に染みてくるファンタジーをお求めの方は是非。
少しだけ『シュガーアップル・フェアリーテイル』に似ている気がしますそんな空気感が好きな人にはたまらなくお薦めです!