第8話 弄ばれる幼女

それは、とある路地裏。唯月は不良集団に誘拐されていた

「リーダー、可愛い女の子連れてきちゃって何する気なんすかぁ?」

「まさかあんな事やこんな事はしませんよねぇ?」

「やっちまおうぜぇ?だってこいつ1人でもじもじしてたんだ、そりゃあ俺達に助けて欲しいっつぅ合図だ。そうだよなぁ?嬢ちゃん」

不良集団は不敵に笑う。人数は全部で6人で、そのうちのリーダーと呼ばれるのがこの少し背の高い男だろう

唯月を路地裏に連れてきたとて不良集団だ。やることは1つくらいしかないだろう

「おい嬢ちゃん」

「うぐっ、、くじゅぅ、、、」

「おい、聞こえねーか嬢ちゃんよぉ?」

「うぅ、、とーや、とーやー」

不良の1人が唯月に言うが、唯月は泣いていて話せるような状態ではない

ずっと、刀夜の名前を呟いていた

「くっそ、リーダーこいつ聞く気が無さそうですぜ?どうします?」

「はは、強引に突破だろぉ?そこは」

「やっぱそうじゃねぇとダメっすよねえ?」

不良の1人が唯月が着ているTシャツを下からめくった

「うわぁ、こりゃレアですぜ」

「マジすか?そんまま脱がせちまいますかねぇ?どうしますリーダー」

「ふっ、構わねぇぜ好きにしろよ」

「よっしゃぁ、さーて嬢ちゃん失礼するからねぇ」

「や、やめ!やめて!!」

唯月は必死に抵抗するが、当然不良集団相手に勝てるわけが無かった

不良は唯月のTシャツを無理やり脱がせた後、そのTシャツとネックレスを踏みつけ唯月の体を触りまくった

「ひゃうんっ!やだ、、やめて!」

「やーだねー!大人の言うことは聞かなきゃダメじゃねぇか」

「助けて、助けて刀夜、、、」

体を思う存分にいじられた唯月は、刀夜の名前を呼びながらずっと泣いていた

「そうだ!」

ずっと体を触っている事に飽きたのか、不良の1人が突然言い出す

「この嬢ちゃんめっちゃ可愛いし、キスしちまおうぜ!」

「そりゃいい考えじゃねーか!そう思うよな?リーダー!」

「良いではないか」

「しゃあー!でも、こんな機会そんなにねぇんだしもう少し構おうぜ!」

「確かにそうだな、もう少し構ってやろうぜ!」

不良達は唯月のことを弄りまくる。いろんなところを、そして容赦なく

唯月はもはや抵抗することもできなかった

「やだっ、、やめ!あっ!」

「ほらほらぁ、もっともっとぉ!!」

どんなに唯月が泣こうが、どんなに唯月がもがこうが、そんなの不良にとっては何ともなかった。ただ無力な唯月は、不良の言うことに従う事しかできなかった

「ほらほらぁ!どうよここ!」

「やめて、、、」

「ダメだよ言うこと聞かなきゃぁ?ほらほらぁ!」

「ふぅ、、もう飽きた、そろそろキスしようぜ!1人で5分までだ!いいよなリーダー」

体を触ることに飽きた不良の1人が言い出す。リーダーと呼ばれる男は無言で頷き、その状況を楽しそうに見ていた。そして

「俺は何もしてねぇんだし、俺から先でいいよな?」

「リーダーの言うことなら何でも聞きますぜ!」

「さあリーダー、やっちまってください!」

リーダーと呼ばれる男は、ゆっくりと唯月に近づいた

「よぉ、未来の俺のお嫁さん。俺の名前は桐崎きりさき 響也ひびやだ。よろしくなぁ」

リーダー───響也が自分と唯月の唇を合わせようとした、その時だった


「──────やっと、見つけたぜ」

路地裏の入口から、唯月にとっての大切な声が聞こえた


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