15-いきなり実践トレーニング
放課後になりこうすけと絵里はニルスにあるアパートさくらだファミリアに向かった。
「ここで特訓するんですか?」
絵里は周りは街中だしどこでトレーニングをするんだろうと思っていた。
「おそいよーこう兄、絵里さん」金髪の少年が
「そうそう早くしないと時間が無くなっちゃうよ」とメガネをかけたおじさんが
「私も急いで帰って来たんだから、楽しみだからね。絵里ちゃんの特訓」
銀髪の美女が待っていた。まだ午後の4時30分を超えたあたりなのに早い。
こうすけはいったいどうやって帰って来たんだこいつらと心配した。
学生のフブキはともかくまもるとカガリはまだ仕事の時間のはずだが
そんなこうすけの疑惑の視線にてへっと笑顔を二人に返された。
この家族はいい意味でも悪い意味でも目的の為に手段を選ばない。この人達の仕事の犠牲になったであろう人達にこっそり謝った。
「さてじゃあ例の場所に行くか」
「はーい」
小学校の引率化と思いつつアパートに入っていく、
テンションについていけない絵里にカガリがついてらっしゃいわるいようにはしないからといっていた。それじゃ余計怪しいよと心の中で突っ込みつつ、103号室と104号室の間の部屋に入っていった。中には階段があっておりていく研究施設があった。
こうすけが絵里の前で見せた端末もいくつもある。明らかに分解してあるものもり、ノートパソコンが繋がれている機体もあった。
一番奥には扉があって実験室と書いてある。
「ここだ」
中に入ると下が木目になっている広い部屋に出た。地下室のはずなのにものすごく広い
「ここならいくら暴れまわっても大丈夫だ。さてそれじゃあまずはお前の問題点を浮き彫りにするためにテストをするとしよう。」
「問題点ですか」
確かにこの間のゴブリンとの戦いはぼろぼろだったが問題点という言葉が疑問だった。
「じゃあ、まずはそのペンダントを使って戦う態勢を整えろ」
「変身しろってことですね。解りました。」
「星は天に、空に光を。命は地に、海より出でて。月は廻れ。全ては流転す。真理は彼方に。我は森羅を求めるものなり。ここに軌跡を。」
ペンダントが光り少女は変身する。神々しい姿は天使をモチーフにしただけあって美しいだが
「うわー可愛いけどコスプレみたいだね」
「うんこれはいい。ぜへ写真を・・・ぱちり」
「はあ、はあ可愛いわあ、特にほほを赤く染めてるところなんて特に可愛いわよ」
うう、と絵里は縮こまっていた。このペンダントを何度か使用して鏡の前に立って自分の姿を見た時は正直かなり恥ずかしかった。16歳でこの格好はかなりきついなと自分でも思っていたのだ。だがここまで露骨な反応を示されると、余計に恥ずかしい。女王様は何を考えてこんな格好にしたのだろうと思った。この姿はいわゆる魔法少女といわれるものだから、よくて中学生くらいまでが限界だろうと思っていた。
「よし・・準備は出来たな」とこうすけは華麗にスルーしていた。
こうすけはこうすけなりにこの衣装が見た目はあれだが最新鋭のテクノロジーで出来ていることが解ったため。実用一転主義のこうすけはこの姿に何も感じることはなかった。同棲代の女子がこんな姿を見れば男であるこうすけは何かしら感じることはあるはずだが無反応である
「こう兄は相変わらず不能というかなんというか」
こうすけは自分が持っている端末を持って語りだした
「俺とお前が持っているのは形が違うが、これを
「魔法を使うためのプログラムが書きこんだり実行したり出来る機械だ。これが開発されてから、魔法陣を書いたり、杖を用意したり、生贄を用意したり、まあ魔法使いが昔からしてきためんどくさいことが大幅に短縮できた。」
「極端な話魔法を扱う素質が全く無くてもプログラミングされたデータによっては武器どころか兵器と呼ばれるものになる。だから心して使え。俺たちが扱っているのは凶器であると」
真剣なこうすけの口ぶりに絵里はごくりと唾を飲んだ。うかれてたわけじゃない。ただやっと自分の夢が叶うんだと、思ってしまったことについて俯いてしまった。
「それでいい。自分の夢が叶うと思えば気持ちが上がってもしょうがない。これが人を傷つけてしまう力であることは覚えておいてくれ」
こくんと絵里がうなずいたのをみてよろしいといった顔をした
そしてこうすけも
その姿に全員が驚く、こうすけは黒いローブに日本の剣。黒い服に黒いズボンと
全身黒ずくめだった。しかし今の幸助はいつもより長い剣、前身は青の鎧に覆われていて、鎧には紋章が刻まれていた。これは
「イギリスの騎士団のマークだ」吹雪が思わず声を出した。
この家族はほとんどお互いの過去を知らない。だから貴族のエリートにしか所属できないこの姿は今まで誰も見たことが無かった。
「この姿はお前と同じ
絵里はこうすけに向けて剣を向けるのをためらったが、こうすけが絵里に殺気を向けた瞬間体が勝手に動く、勝手に魔力が高まり、勝手にこうすけに向かって剣を降り降ろそうとする。このぺんだんとはそういう風に出来ていた。
つっこんできた絵里の剣を自分の剣で受け止めた。そしてそこからすばやく銅をねらって剣をふるう。その剣を絵里は必死に止めた。
こうすけさん本気だ
そしてこうすけの右手に炎の球が出来ていた。その球を下に打ち下ろした
「ファイアボール」
基本の魔法だがアレンジを加えてある威力を抑えて、光を強くしたのだ
目がくらんだ絵里に素早くこうすけの剣が襲い掛かった。
何とか止めようとしたがこうすけの斬撃が鋭すぎて剣がぶつかった瞬間絵里の体が吹き飛ばされる
「光を遮る見えなき闇よ、光なくして闇はあらず、聖なる光で闇夜を薙ぎ払え」
絵里の両手に莫大なエネルギーが高まる
これはまずいと
「この距離で撃つ魔法でない。しょせんAI(機械任せか)と」
廻し蹴りで転ばせる。そして剣を坂手で持ち両手で絵里を貫いた。
「あ・・・」
しばらく静寂の時間が続く
「はあ、はあ」と絵里はうつろな目でこうすけの剣を見ていた。
こうすけの剣は倒れた絵里の顔の丁度真横の床を突き刺していた。
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