第2話 「ギャル、企む。」
その少女は私よりも小柄で、多分1個下かなといった感じだった。うちの学校の制服を着てたから高校生みたいだけど、見たことない顔だった。
「サヤ?どした?」
「ん?あぁ、だぃじょうぶ(- -)v」
大丈夫。だいじょうぶ。
『…本当に?』
あの子が脳内に直接呟いてくる。名前も知らない彼女が、カケラも知らないであろう私に。なんで、彼女は私に「無理してる」だなんて言ったんだろう。そして、なんで私はあの子のことを考えてるんだろう…
「サヤ?」
「ミサキミサキ!ちょいちょい…」
ミサキとリコが私から少し離れ、なにやらコソコソ話している。
…気になる、があえて近寄らないようにしよう。なにせ私はギャルなのだから!そんなオバサンくさいことはしないのだ!
「…やっぱネカフェいこ?」
人混みをスルスルと抜けてきたミサキが言った。少しためらったが、目的が足の休息とドリンクだったので
「うん、いぃよ(-o-)」
と返した。そして、またスルスルと人混みを抜けてリコのところまで戻った。そしてまたコソコソ話していた。
不敵な笑みとともに顔を少し赤らめながら。
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