畳む人

畳む人

著者: 躯螺都幽冥牢(くらつ・ゆめろう) 様

作品url(https://kakuyomu.jp/works/1177354054884775472


 タイトルからして「しまっちゃうおじさん」系のものを想像していたのですが、物騒なキャッチコピーで気を取り直しました。

 そうです、この作家様は、残酷描写に(私の中で)定評があるのです。この企画に頂いた作品は濃淡の差こそあれど、どれも残虐。

 いったいどんな阿鼻叫喚を見せてくれることでしょう。本編にたどり着く前からいろいろと想像してしまいます。


 不条理。暴力。

 この2つが柱でしょう。

 暴力は「殺人」と置き換えてもかまわないかもしれません。

 自分とかかわりのある人間を、得体のしれない何かが、ひたすらに蹂躙していく。ホラーと一口に言っても、ゴア系が苦手な方にはお勧めしずらいかもしれませんね。スラッシャー映画が苦手な方は、この作品もまた苦手かも。


 個人的には、畳む人の畳む描写がちょっとわかりにくかったですね。

 ビジュアルがあれば否応なしにわかるのでしょうが、小説なので人体を身体に思い浮かべつつ「ここがこうさてたってことはこういう形になってて……それでここが曲げられたから今こんな感じ?」と考えるのに時間を食われます。もっともここまで考えてしまうのは私だけかもしれませんが……。

 あと悲鳴が単音で非常に長いのが個人的な好みと合いませんでした。ごめんなさい。


 終盤のあれこれは、ネタばれするには勿体なさすぎる展開ですので、どうぞ皆さん考察してみてください。

 あなたは、どの解釈を選びますか?

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