王述2  王述という人  

簡文かんぶんさまが

王述おうじゅつについてコメントしている。


「才能はさほどない。

 営利栄達に貪欲。


 ただ、

 非常に率直なところが、ややある。

 この美点により、

 多くの人と向かい合う役目を

 大いに果たすことができる」



また謝万しゃまんからも言われている。


「人は貴方様をアホだと言っているが、

 本当にアホですね!」


ぇえ……。


ちなみに謝万、王述の娘婿である。

この時、諸葛亮しょかつりょうが付けてたような

白い帽子をかぶり、輿に乗ったままで

楊州刺史ようしゅうしし府に乗り込んでき、

いきなりそんな放言をしたのだという。


そんな謝万に対し、王述、

鷹揚に答えている。


「そう言う説も、ある。

 ただ、私は晩成型なのでね」




簡文道王懷祖:「才既不長,於榮利又不淡;直以真率少許,便足對人多多許。」

簡文は王懷祖を道えらく:「才は既に長ぜず、榮利にても又た淡からず。直の以て真率なるが少し許り、便ち人の多きに對うるに足ること多き許り」と。

(賞譽91)


謝中郎是王藍田女婿,嘗箸白綸巾,肩輿徑至揚州聽事見王,直言曰:「人言君侯癡,君侯信自癡。」藍田曰:「非無此論,但晚令耳。」

謝中郎は是れ王藍田が女の婿なり。嘗て白綸の巾を箸け、肩輿にして徑ちに揚州聽事に至りて王を見、直に言いて曰く:「人は君侯を癡なりと言う。君侯は信に自ら癡なり」と。藍田は曰く:「此の論無きに非ず、但だ晚令なるのみ」と。

(簡傲10)




簡文さまの物言いがエグい。王述さんもある意味で直言居士だったのかねえ。我慢がきかずにいろんなことストレートに言っちゃいそうな感じはある。それにしても娘婿から言われる言葉じゃねえよなこれwwwww むしろそういうことを言っても大丈夫な人、だったのかなあ。

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