阮咸1 人を気に掛ける
竹林七賢
既出:謝安37、劉伶1
かれは竹林七賢の最年長者、
この時の山濤の評価コメントは以下。
「清廉にして、欲が少ない。
かれに変に取り入ろうとしても、
かれがそれに応じることはないだろう」
もっとも、推薦は却下されたが。
さて、そんなかれが
一回誰かに入れあげるとどうなるか。
阮咸、おばの召使いであった
そんなおばが、阮咸の母の喪中に
遠くに引っ越すこととなった。
おば氏、阮咸が鮮卑の娘に
べた惚れなのを承知していた。
だから引っ越す際には、
彼女を残していく、と、
……たぶんリップサービスだよなこれ。
が、阮咸。本気にした。
リップサービスである以上、
当然引っ越しに当たっては鮮卑の娘も
一緒に引っ越すこととなる。
阮咸さん、そんなん知らんがなである。
母の葬儀に参列していた客の馬を借り、
喪服のままで馬を飛ばし、
おばに追い付くと、
鮮卑の娘を引き取った。
そして、二人して自宅に戻ってきた。
「おれの子を失うわけにはいかんのだ!」
そう、この鮮卑の女性こそが
あの
ってこれ、つまりこの段階で
孕んでたってことだよな?
山公舉阮咸為吏部郎,目曰:「清真寡欲,萬物不能移也。」
山公は阮咸を舉げ吏部郎為らしめんとし、目して曰く:「清真にして欲寡なく、萬物にては移ろう能わざりたるなり」と。
(賞譽12)
阮仲容先幸姑家鮮卑婢。及居母喪,姑當遠移,初云當留婢,既發,定將去。仲容借客驢箸重服自追之,累騎而返。曰:「人種不可失!」即遙集之母也。
阮仲容は先に姑が家の鮮卑の婢を幸いす。母が喪に居すに及び、姑は當に遠きに移らんとせば、初に當に婢を留めんと云う。既に發せるに、定めて將に去らんとす。仲容は客が驢を借り、重服を箸きて自ら之を追い、騎を累ね返る。曰く:「人が種に失いたるべからす!」と。即ち遙集の母なり。
(任誕15)
阮咸
中原名士に長男の
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