謝安37 竹林七賢の評伝 

謝玄しゃげんたちがわいきゃいと竹林七賢の

優劣を語り合っていた。


(以下妄想)


「トップはやっぱり阮籍げんせき嵆康けいこうだよなー」


「いやいや王戎おうじゅう山濤さんとうもすごくね?

 七賢でありながら

 貴顕とか訳わかんねーし」


「政権におもねらなかった阮嵆、

 政権で見事に振る舞った王山。

 この四人に較べると、尚秀しょうしゅう

 いかんせん中途半端だよなー」


阮咸げんかん劉伶りゅうれい? だれ?」


(※個人の感想です)


それを聞きとがめた謝安しゃあんさま、

謝玄らに言う。


「お前たち。彼らの優劣を論じて

 どうなるというのだ。


 彼らの逸話は、

 史料にもとづいないてしか

 語ることができない。

 ところが、今に伝わる

 その史料というのは、

 あくまで『氷山の一角』だ。

 100%の真実を解明することは難しい。

 研究すればするほど、

 色々な可能性が見えてきて、

『こうだ』とは断言できなくなる。


 彼らのことを伝聞でしか知らない以上、

 いくら毀誉褒貶したところで

 本当の彼らを評価したことにはならん。


 先人たちは、それを知っていたから

 軽々に彼らを評価しなかったのだぞ」


あっすいません。




謝遏諸人共道竹林優劣,謝公云:「先輩初不臧貶七賢。」


謝遏ら諸人、共に竹林の優劣を道うに、謝公は云えらく:「先の輩、初にして七賢を臧貶せず」と。


(品藻71)




https://withnews.jp/article/f0180806000qq000000000000000W02k10101qq000017768A

ここで敢えての呉座ござムーヴ。いや、この記事ほんに素敵です。


なお劉孝標はその注で「いや先人たち評価しまくってんじゃん」と冷静にツッコんでます。おまえさー! そうゆうさー! もっとこうさー! ワビサビってやつをさー!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る