桓温30 桓温さまを見舞う


桓温かんおんさまが病を得、倒れた頃の話である。


いくら政治上で対立していたとはいえ、

もと上司として恩義ある相手。

謝安しゃあんさまが、桓温さまを見舞うため、

邸宅の東門から訪問した。


その様子を眺めながら、桓温さまは言う。


「俺の家に、あれほどの人物は

 ずいぶん訪問がなかったな」




桓大司馬病謝公往省病從東門入桓公遙望嘆曰吾門中久不見如此人


桓大司馬は病す。謝公は往きて病を省す。東門より入らば、桓公は遙望し、嘆じて曰く「吾が門中に久しく此くの如き人を見ず」と。


(賞譽105)




禅譲謀議半ばにして倒れた桓温さまのところに、晋の大物はぜんぜん訪問しなかったんですね、という話であるとか、「東門」ってどう意味なのかな、とかを考える。調べてみた感じ、貴人の邸宅に於いて、邸宅の主は東房、つまり東側に住んでいたそうである。


という事は、訪問客をもてなすのは西側。そう言った格式ばった訪問ではなく、あくまで私的な訪問。そう言う認識ができる、だろうか。


この辺礼記辺りに書いてあるのかなー。


それっぽいのはみつけた。

礼記/曲礼上より。


凡與客入者,每門讓於客。客至於寢門,則主人請入為席,然後出迎客。客固辭,主人肅客而入。主人入門而右,客入門而左。主人就東階,客就西階,客若降等,則就主人之階。主人固辭,然後客復就西階。主人與客讓登,主人先登,客從之,拾級聚足,連步以上。上於東階,則先右足;上於西階,則先左足。


なんか違うかも……?

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