王導27 イエスマンの中で
ここで語る
太原王氏の一員である。
かれは晩成の人だった。
なので若い頃はだいぶ軽んじられていた。
そんな彼が一目置かれた切っ掛けがある。
集まったメンツはみんな
王導さますげえを前提とし、
どう王導さまを褒めるか、
にばかり気が行っていた。
そんな中、場の端っこにいた王述、
ぼそりと言う。
「
王導さまの行い全てが正しいなどと、
あり得るはずがないだろう」
イエスマンどもに
いい加減うんざりしていたのか、
王導さま、このコメントに大喜び。
王述を激賞した。
さて、ではその王述に対して、
王導さまはどのような評価をしたのだろう。
この辺りを庾亮に聞かれたので、
回答している。
「その振る舞いの簡素で上品であるさまは、
まぁ、父祖にも劣るまい。
が、いかんせん意地っ張りで狭量である、
とは言わざるを得まい」
王藍田為人晚成。時人乃謂之痴。王丞相以其東海子辟為掾、常集聚。王公每發言衆人競讚之述於末坐曰主非堯舜何得事事皆是丞相甚相歎賞
王藍田が為人は晚きに成る。時の人は乃ち之を痴と謂う。王丞相は其の東海の子なるを以て辟し掾と為す。聚の集うるにては常に、王公の發言の每に衆人は競いて之を讚ぜんとす。述は末坐にて曰く「主は堯舜に非ず。何ぞ事事皆な是を得たるか?」と。丞相は甚だ相い歎じ、賞す。
(賞譽62)
王丞相辟王藍田為掾。庾公問丞相:「藍田何似?」王曰:「真獨簡貴、不減父祖。然曠澹處、故當不如爾。」
王丞相は王藍田を辟し掾と為す。庾公は丞相に問えらく「藍田は何こに似たりや?」と。王は曰く「真に獨り簡貴なるは父祖に減さず。然れど曠澹の處は故より當に如らざるべきのみ」と。
(品藻23)
王述
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