第8話1ページ目

「とにかく、ちょっと調べてみるから、兄ちゃんは少し寝なよ」

貴志は心配そうに眉を下げた。

「寝てないんでしょう?

雨が降る日はねなければいい。

そう考えたんじゃないの?」

その通りだ。

「でも一日、二日はよくても、三日、四日と続くと耐えられなくなって、昨日は寝ちゃったんでしょ?」

僕は静かに頷いた。


「でも実際、その手口だと川の流れが早くならないと死体が流れないから、多分、犯行は三日、四日以上降り続いてからだよ」

「あ……!」

なるほど……たしかにそうだ…。

言われてみれば今までだってそうだった…。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

血の雨ノート 栗崎 きんぐ @KuRiSaKi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ