第7話 4ページ目

僕は幼少期から、

何をやっても平均か、それ以下だった。


勉強も、スポーツも、音楽や絵画、人付き合いも得意ではない。


比べて、弟の貴志はスポーツは平均でも、

勉強がとてもできた。

頭の回転が早いからか、

人付き合いも得意そうで、

たくさんの人から好かれていた。


それは家族の中でも例外ではなかった。

テストや通知表が返ってくるたびに、

貴志と比べられていた。


だから僕はいつも、

貴志のことが羨ましくて、


少しだけ憎かったように思う。

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