第7話 物陰より

 顔の知らない友達と多量のおはぎを作っていた。

 そして、お勝手でそのままみんなで食べていた。

 いくつか食べた頃、背後からぼそぼそ声が聞こえてきた。

――無念なり…無念なり…

 声のする所は妙に暗くて、正体ははっきりしない。

 まあいいか。おはぎ食べよう。口直しのお漬物もつまんで。

――無念なり…無念なり…

 うめき声混じりの低い声は、恨みをずっと言っていた。



 ここで目が覚めた。

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