第14話 家庭の事情、会社の事情。
学校帰り、まず商店街でお買い物、学校の規則は寄り道禁止だが家庭の事情で許可は貰っている。
それからご安心ください、170センチ近くもある人がランドセルを背負っていたらとてもおかしい、それくらいは理解しているので二年前からランドセルは止め、トートバックにしている。
教科書、ノートは
買い物する様子はゴーグルを除けばまるで主婦。(ベテランと言わない様に、いくら心の広い私でも言った人ごとなかった事にさせて頂きます)
そして商店街のおじさん、おばさんは顔見知りと言うかお店の人に取ってはお得意様だ、二日に一日は買い物に行っているから。
そして最近では言われることも少なくなってきたが、神様仏様、アオキのお嬢様なんて呼ばれていた、この辺りに
今は安心して買い物ができる明るく清潔な商店街になっている。
不良たちを恐れ客足が途絶え、シャッター通りへまっしぐらになっていた事を繰り返さないためにも、商店街の人たちも美化に努めた。
お客さんの少ない時間帯はゴミ拾いはもちろん、なんと
そうなると人影が無くさびれた風景が、一転活気のある
賑やかな半分ほどは商店関係者だが、店の外で話すことが増え、そこにお客さんも加わり徐々に客足が戻って来たのだ。
だから私が姿を見せると、お嬢ちゃん、お嬢さまと持ち上げ結構サービスをしてもらえる、だからスーパーも有る駅南の商店街には滅多に行く事もない。
今日はお魚、大きなアジが安かった、三匹買ったら二匹もおまけしてくれた。
うち二人だけなんだけど。おじいちゃんにも焼いて持って行こう。
残りの二匹、はい食べますとも、二匹を三枚おろしにしてもらい刺身で食べます。
後は塩焼き、レモン汁を振りかけて。
あーだめだ、考えただけで
家に帰ると今週は指導をしなくて良いと言われているがとりあえず道場に顔を出し、まず道場の窓を全開にする、この季節広い道場と言えど熱気が充満している。
いつもなら体育館の半分くらいのこの道場を掃除機掛けするのだが、長時間前かがみはヤバそう、(そうだ鬼丸君たちにやって貰おう)
鬼丸君とは只今開発中のロボット掃除機。
アオキ電機の手伝いもさせられる(主に会計だが、人が居ない時はプレスとか組立とかなんでも)この私。
「部品だけじゃなく家電とかやらないの」と余計な事を言ったばかりに開発部長なるものを全責任込みで押し付けられ(赤字を出したら借金を背負わせるんだと)使えない大学生のバイト君、一人だけしかも暇な時だけの手を借りて「何か稼げる物」(アバウトすぎでしょ)を開発せよとの指令を受けてしまった、断れば良いものを(おもしろそう)と引き受けてしまう浅はかな私。
そこで目を付けたのがロボット掃除機、ダイソンなんて超一流品は相手にしない。
一万円そこそこの、働きもそこそこのロボット掃除機を、もっと使えるヤツに仕立てようと只今試作中。
試しにヤフオク(ヤフーオークション)で中古を買って構造、動作の確認に使ったのが一号機と二号機、これには手を加えていない、耐久性を見る事も必要なので。
三号機は
意外な事に
マイコンのプログラミングに至っては超一流?(私にも理解できない世界)数分で直進、停止を出来るようにしてくれた、只今会社の方で完璧な動作が出来るプログラムをせっせと打ち込んでくれている筈。
だと良いのだけど、人手の足りない所に連れ去られている事が日常、なのでこっちの作業を中々進めて貰えない、これは社長に直訴せねば、夜食を人質に取って。
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