第25話 今だけ魔王をやめてもいいですか?
「残りの聞きたいことって、そのこと・・・?」
この件に関しては魔王軍の軍団長とじーさん、あとディンしか知らないはずだ。・・・誰かがしゃべったのか?いやそんなはずはない、そうする必要もない。でもじゃあなぜソフィアが知ってる?
「お父様は病死だと聞いていました。あのお父様が誰かに殺されるなどあり得ない、そう思ったからこそ、その話を鵜呑みにしていました。本当に、貴方が・・・?」
ソフィアの握力が若干強くなる。
ベッドに寝転がりながらお互い天井を見上げたまま。視線を合わせたくないのはソフィアも同じか。
「・・・そうだ、俺が殺した。俺が、この手で殺してしまった。」
少しの静寂。ふぅっというため息は聞こえた。
「間違いないのですね・・・。」
「でもなんでお前がそれを知ってる?このことはごく一部のやつしか知らないはず、その中の誰かが話すとも思えない。どうやって知った?」
「誰から聞いたわけでもありません。ただ、貴方がヴィークに行ったあと、私は個人的に例の転生者、チヒロさんの弱点を探ろうと『見透す者』を使ったんです。そしたらどういうわけか時間を遡りすぎてしまい、貴方がお父様を・・・」
『君の恥ずかしい過去をうっかり暴かれたら大変』
そうか・・・俺のせいだったのか。他の誰でもない、俺が教えてしまったのか。
ディンの警告は冗談ではなく、この事を言っていたんだ。
あぁ、体温がすっと下がる感覚に襲われる。なんだか気持ちが悪い。
「国中はおろか城内で噂すら出ないということは、真実を知っていて、私に隠している者はそう多くはないはず。なので下手に城内の者に聞かず本人に確認しようと考えたのです。それでヴィークに向かいました。」
転移魔法が使えないから自力できたのだろう。それほどまでに切羽詰まっていたということか。
「ありえない、信じられないと何度も思いました。きっと貴方に会いに行ったのも、まだ信じたくなかったんだと思います。貴方の口から、違うって言ってほしかったんです。」
ソフィアは俺の手を放し体を起こしベッドの端に座り、窓の外に広がる夜空をさみしげに見つめる。
・・・俺はどうしたらいいんだろうか。謝ってどうにかなる問題でもない。
さっきだって、本当は無理して笑っていたんじゃないだろうか?自分の父親を殺し、それを隠していた相手なんかと、普通しゃべりたいわけもない。
「私は信じているんです。貴方は悪意があって父を殺したわけではないと。でも先程の話を聞いている限りでは、天使の制約とも無関係なんでしょう?一体何があったんですか・・・?」
何が、か。
喋らないようにとガルスタイン本人から口止めされていたけど、ここまでバレてしまっては話す他ないよな・・・
でもこのことは、ソフィアに知られるべきではないはずだ。だからこそガルスタインにも口止めされていたし、俺達も隠してきたんだ。
それなのに俺は・・・
「私は真実が知りたいだけなんです。お願いです、どんな答えでも受け止めますから。」
今にも泣き出しそうな、ソフィアの真っ直ぐな視線が痛い。
強い覚悟を感じる真剣で強い視線。
誤魔化すわけにもいかないだろうな・・・どの道話す他ない。ソフィアを信じよう。
意を決し、俺はソフィアの隣に並んで座る。
「わかった、話すよ。今まで黙っててごめん、俺もかなり後悔はしてる。俺はガルスタインを殺したくなんかなかったし、それにガルスタインだってもちろん死にたかったわけじゃない。あいつは、自分の死で魔界を守ろうとしたんだ。」
「魔界を守る?どういうことですか?」
「これから話すことは、ガルスタインやパルティ、あとじーさんから聞いた話だ。・・・今この国は人間と魔族の平和協定を結ぼうとしてるだろ?」
「そうです。軍団長と魔王軍を通して少しずつ協定締結を進めています。それがなにか関係があるんですか?」
「全部じゃないけど関係はある。お前の治めるここ、魔族国の中でも最大のグレルガンド、それといくつかの統治領でできた領域・・・まぁ魔界だな。人間を滅ぼし世界を魔界一色に染めようとした先々代魔王とは違い、ガルスタインは魔族と人間で互いの領域を保ちつつ、協力しあって生きていくことを選んだのはもちろん知ってるよな。そうして平和協定を結ぶために行動を始めたわけだけど、締結にあたり人間側が最初に要求したガルスタインの首だったんだと。ひでぇ話だけど、それだけ人間にとって魔王ガルスタインは脅威だったんだろうな。」
「それは私が生まれるより前の話ですね。まさかお父様はその条件を何年も経ってから受け入れたというのですか?」
「いや、そうじゃない。もちろんガルスタインはその条件を飲まなかった。軍団長と魔王軍がいる限りそう簡単にグレルガンドが陥落するとは思えないけど、魔王がいなくなれば人間達も何してくるかわかんねぇし、当然要求には応えなかった。今も魔界の資材の人間界への流通や人間界の危険区域の魔族の管理や保護だったりやってるんだろ?ガルスタインは当初からそうやって人間たちの信頼を得ることで、協定の条件を緩和してもらおうとしてたんだ。要は魔王や魔族が脅威ではなく、人間にとって利益があり、友好的な存在だということを示そうとしたわけだな。そうした魔王軍の働きで着々と準備は整えられていったが、それを良しとしないやつが当然現れた。」
「反魔王派の人たちですね。」
「そういうこと。その中でも厄介なのは武闘派のやつらだ。アイツらは四聖騎士とかいう、単純に暴力に長けたやつをリーダーに置き、国とか関係なしに独立して行動し始めた。そんなチンピラみたいなやつのどこが四聖騎士なんだろうか・・・とまぁそれはいいとして。そんなのが現れると、似た者同士は群れたがるもんなんだ。」
「反魔王派と転生者は利益が一致していますし、転生者に至っては最初からどの国に縛られることもないですからやりたい放題できるということですね。」
「実際、四聖騎士と転生者が手を組んでガルスタインを狙い始めた。転生者の奴らはとくに手段を選ばない。この世界の事情なんて何も知らずに、国民すら巻き込んで魔王を殺しに来るからな。さらに平和協定を結ぼうとすればするほど、どういうわけか奴らは活発になっていったらしい。」
「反魔王派も転生者もなぜそこまでして私達を狙いに来るんでしょうかね・・・」
「反魔王派の連中は、主に先々代魔王のせいだと言っていい。先々代魔王自身と、人間界に放った魔物が及ぼした被害はたしかに大きいからな。家族を失った者、村や町そのものを潰されたやつだっている。今更魔族と仲良くなんてとてもできないと思ってるやつは山のようにいると思う。転生者は天使の制約のせいだからなんとも言えないけど、目的自体は天使にしかわからない・・・。そこで結局、ガルスタインは一つの考えに至ったんだ。自分が消えることで、人間たちの最初の要求にも応えられるし、転生者から魔界を巻き込む襲撃もなくなって今よりは状況がかなり良くなる、と。ガルスタインは当時すでに魔王軍の働きが功を奏して、反魔王派を除けば比較的良好な関係になった人間との全面戦争にまでは至らないと確信していたんだ。だから自分がいなくても魔界はもう大丈夫だと、俺には話していた。それで、俺に最後の命令があったんだ。」
「自分を殺すことが、お父様の命令・・・。どうして貴方が選ばれたんですか?軍団長でもなく、なぜ貴方が?」
「俺が転生者だからだ。魔王を殺せばなんでも願いが叶う・・・天使の制約を外した後でもそれは有効のはず、だから俺を選んだと言ってた。俺もすべてを聞いたわけじゃないから他にも狙いがあったのかもしないけどな・・・。ガルスタインは誰に語るでもなく、誰を頼るでもなく、独りその重みに耐えていたんだろう。自分自身が魔界を蝕む原因になっていると、本当はもっとずっと前からガルスタインは気づいていたんじゃないかと思う。そして、悩んで迷ってたどり着いた答えは間違いだった。ガルスタインの死をもってしても、この転生者との戦いが終わることはなかったんだ。」
そんな残酷な事実を、俺たちが実の娘であるソフィアに伝えられるわけもない。
ましてや殺した張本人で、ソフィアの婚約者である俺が話せるわけもなかったんだ。
「お父様の死は、無駄になったんですか・・・?」
「無駄じゃねぇ。あれから魔王軍は平和協定を大きく進めることができたはずだ。なんだかんだ関係が良好になっても、魔王ガルスタインという人間にとっての脅威が去ったのは大きかったんだろう。それとは別に天使のことでわかったこともあるしな。」
「天使のことというと?」
「一つは天使が狙っているのは『魔王』であること。ガルスタインでもソフィアでも、魔王という立場であることが狙われる条件だということ。相変わらず理由はわからないけどな。それともう一つは、転生者を送り込んでくる諸悪の根源、天使ミカエルを殺すのにあれが必要だということ。」
壁に立てかけてあるデュランダルを指さす。おそらくあの剣には、力以外にも何かが秘められている。それが何かまでは解明されていないけど、間違いなく必要なもののはずだ。
「聖剣順列第2位。俺は魔王ガルスタインを倒して、デュランダルを手に入れた。というよりミカエルから奪ったってとこだな。」
「貴方は何でも叶えられる願いを、そんなことに使ったんですか・・・?元の世界に帰りたいんじゃなかったんですか?」
「不本意ながらそういう結果になったんだよ。あの時は元の世界に帰りたいなんて微塵も思ってなくて、頭の中はミカエルを殺すことだけでいっぱいだった。結局その願いだけが反映されてしまったんだ。」
「そうだったんですか・・・」
ソフィアは立ち上がると、デュランダルに触れる。
「これで大体のことは話した。悪かったな、いろいろ黙ってて。もう隠してることはないし、隠すつもりもない。ほかに聞きたいことはないか?」
「今のところは、ありません。・・・私お父様のこと何も知らなかったんですね・・・。」
「今回のことは俺たちが隠してたから知らないのは当然だ。それに何も知らないってわけじゃねぇだろ?お前のことあんなに溺愛して、大切に思われてたことだって嫌だと言うほど知ってるだろ。俺は、国民のために命を張れるすげぇ父親だと思うよ。」
結果がどうであれ、その姿勢には俺も少しは感動したのかな。いつもはただの親バカ魔王なのに、いざという時は頼りになる存在だったのは間違いない。
「ありがとうございます、そう思っている方がいるだけで、お父様も救われると、思います・・・」
ソフィアは再び隣に座ると、そのまま俺の方へと倒れ込む。
「コウセツさん、今だけ魔王をやめてもいいですか?」
俺にはこの言葉の意味が何となくわかった。なんとなく、だけど。
「・・・いいんじゃねぇかな。」
太ももに顔を埋めているのでソフィアの顔は見えない。でもきっと、見られたい顔もしてないんだろう。
そして右手をゆっくり上げて、聞き取れなかったが何かの魔法を使った。
「ありがとう、ございます。」
「ごめんな・・・お前の父親、助けられなくて・・・。お前のことも、悲しませてばかりだよな。」
「いいんです、貴方は全く悪くないですし、少しも恨んでなんかいません。ただ・・・ただ悔しいんです・・・!どうして、なんで私達ばかりこんな目に合わなければならないんですか・・・!?お父様がなにか悪いことでもしたんですか!?私は・・・私は・・・!」
泣き叫ぶ声はとても今までのソフィアらしくなくて。魔王という立場が、いつもソフィアの感情を押さえつけていたんだろうな。
「私はお父様みたいに広い心は持てません!人間も、転生者も許したくなんかない!みんな同じ目に合えばいいんです!理不尽に命を狙われて、大切なものを壊されてしまえばいいんです!」
普段のおしとやかなソフィアからは想像もつかないような言葉と叫び。
これが本音なんだろうな。いきなり王様になって、いろんな責任を抱え込むことになって。せめてもっとはやく、俺が歩み寄っていればなにか変わったのかもしれない、か。
「・・・」
何も言えないでいると、ただ泣き続けていたソフィアは真っ赤な顔をあげた。
「・・・すいませんが、以前に私が貴方にしたことをしてくれませんか?」
「あー、えっと・・・」
なんだろう。ちょっと覚えが・・・
困った俺を見かねたのか、ソフィアは俺の右手に頭をぐりぐりと押し付ける。
なんだか猫みたいな仕草だな。
「察しが悪くてごめんな、よしよし・・・これでいいのか?」
サラサラ金髪を撫で回すのはどうにも心地が良い。本人は落ち込んでる所悪いんだけども。
「もっと・・・しばらく・・・」
「はいよ。」
満足するまでで、落ち着くまで、こうしておくか。
~~~~~
「ありがとうございます。もう大丈夫です。」
ソフィアは指をぱちんと鳴らす。
「魔法も解除しました。なので私はまた魔王に戻ります。」
まだ目元は赤いが、いつもの調子を取り戻していた。というよりがんばって取り戻そうとしているようだ。
「落ち着いたみたいだな。もうすこし、ゆっくりしててもいいんだぞ。」
「いえ、もう少ししたら勝手に出ていったことをお詫びして回らなければなりませんので今日は我慢します。はぁ、なんか少しスッキリしました。」
「なんていうか、お前もあんな一面があるんだな。」
「ありますよ。わざわざ空間を隔離するほど見せたくない私の一面です。・・・嫌いになりましたか?」
「いや?むしろ好感持てたよ。別に俺は気にしないからいつでも見せてくれていいんだけどな。」
「これは魔王としての私の気持ちが許せないんです。まぁ内容的にも他人に聞かせていいような言葉ではないんですけどね。貴方ならいいと思って。でもほんと、気が楽になりました。ずっと誰にもそういう所隠してきたので。」
なんだ、案外信頼があるじゃねぇか、俺。なんだか少しだけ、嬉しいな。
「そうかよ、よしよし。」
「あ、も、もう大丈夫ですから・・・!」
頭を撫でられるの好きなんだな。覚えとこう。
「俺が撫でたいだけだ。我慢しろ。」
「フフッ・・・じゃあ我慢します・・・」
ようやく表情も柔らかくなったソフィアに俺はとても安心した気持ちになった。なんだかこの感覚も、懐かしい感じがする・・・なんだろう?
「それはそうと、これからどうします?」
「どうって?」
「彼ら転生者たちですよ。これは何らかの対策を講じねばなりません。」
「俺がヴィークで確認しているだけでアイツらの能力は念動力みたいな能力と熱を発する能力、それとチヒロの謎の能力だ。」
「チヒロさんの能力は瞬間移動か透明化、どちらなんですか?」
「それがどっちでもないみたいでさ。いよいよ意味がわからん。」
まぁどっちであっても、まだあいつは殺すつもりはない。しかし別段強いわけでもないし今はまだ放っておいてよさそうだけど、いつ脅威になるかはわかんないからな。殺さずに捕まえたいな。
クラフトとベイルはどうでもいいから殺すべきだとは思う。しかし、ゼノはそれを簡単に許しはしないだろう。あいつはそういうやつだ。
「仲間を集めるってのは当初俺とゼノが考えてたことだ。転生者を集めて魔王を倒そうってな。俺たちの時はうまくいかなかったけど。」
魔王討伐において王道で最善の方法ゆえに、こちらとしては対策に困るな。
「特にクラフトの念動力とチヒロの能力は応用が利く。誰と組んでも脅威になりうるだろうから、できれば各個撃破したいところだな。チヒロの方は生け捕りにしたい。」
個人個人だったらなんとかできるんじゃないか、と思う。
「へぇ~。チヒロさんは生け捕りですか。へぇ~そうですか。」
「え、だめ?なんか問題あったか?」
「ないですけど・・・ないですけど、なんか、嫌です。すいません、これは個人的な気持ちの問題です。貴方に正当な理由があれば生け捕りで結構です。」
「単純に、アイツは俺のことをなにか知ってるみたいだからな。根拠はないけど、なにか重要なことを俺は忘れてて、アイツはそれを知ってる気がする。それだけなんだけど・・・」
「・・・そういうことなら仕方ありませんね。いいでしょう。捕まえましょう。」
「おう、助かる。」
「ちなみに、彼らの拠点に心当たりはあります?」
「・・・ないな。俺と一緒にいた時も拠点なんて持たなかった。魔王城に向かって街を転々としてたしなぁ。」
「彼らについてはわからないことだらけですね・・・」
「ただ一つ、思ったことはある。ゼノは一人になった後も魔王を狙い続けていたはずだ・・・それなら多分、今まで攻めてこなかったのは戦力を蓄えていたんだろう。メアリーのことも迎えに来たと言ってたしな。もしも今準備を整えている状況だとしたら、まだ攻めてこないはずだ。」
メアリーもこっちで捕まえちまったしな。魔王と戦うための戦力回収のため魔王城に乗り込むほどゼノは馬鹿じゃないはず。
「でも、ですよ?ゼノが仲間を集め始めてから少なくとも1年は経っているはず。それでもまだ仲間を集めきれていないということは、仲間探しも簡単にいかないということでは?」
「そうかもな。そう考えると、メアリー勧誘に失敗したことで奴らの準備が整うのがさらに先延ばしになったと考えていいかも。そうだと好都合なんだけどな・・・」
「でも変じゃないですか?転生者がセルティコの近くの草原に来ることは、転生者であればわかりますよね?そこで待ち伏せすれば簡単に仲間を集めることができるはずです。なぜそうしないのでしょう・・・」
「それはたしかにそうだな、なにか理由があるのか。」
ズキッ
忘れてた。大事な話をしていようと関係なく、『これ』はくる。
『起きたとこ悪いんだけど、転生者が来る。いつもの草原だよ。すぐに来るから準備して。』
軽い頭痛に頭を押さえる。
そうそう、基本的に面倒ごとは突然やってくるんだよな。
いつものことながらバニタスの声に対してため息しか出ない。
そうだよな、こっちがどんな状況だとか関係なしに奴らは来るんだよな。
「テレパシー、ですか?まさか転生者が?」
「そのまさかだ。噂をすれば、だな。」
はぁ・・・まだこれからの予定もろくに立ててないのにな。本当に空気の読めないやつらだよ。
「ん?」
立ち上がりデュランダルを手に取ると、空いた左手をソフィアにつかまれる。
「貴方と話している時を狙って転生者が来ているような錯覚に陥りますね。・・・止めても行きますよね?」
「うん、止めても行く。はやく終わらせて帰るから心配しなくていい。」
「とか言って、ここ最近真っ二つだったり腹に穴が開いてたり血まみれだったり修羅場だったりで、いまいち貴方の言葉を信じられないんですけど・・・」
「今回は大丈夫だから!本来は余裕で勝ってばかりなんだからさ。」
完全に苦戦必至みたいな印象を与えてるな。これはいかん。
ソフィアの手を解き、振り返る。
相変わらず心配症だな。こういうのが表情に出やすいのは魔王様としてどうなんだろうか。
でもこれがこいつの良さでもあるのかもしれないな。
「よしよし。」
「んん・・・なんですかぁ。」
思わず撫でたくなる魔王だな。うれしそうにしてるこいつは小動物みたいでいやされる。
「よし、じゃあ行くわ。」
「あ、ちょっと!」
なんか言いたそうだったが、俺はすでに草原に来てた。
少しはゆっくり休ませてほしいもんだよ、まったく・・・
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