07 それだけは認めてください

好きだというこの想いは、そんなにも罪なのだろうか?


身を焦がす程の恋をした。

幼いながらに本気で愛した。

幼いからこそ本気だった。



例えば煙草を挟む日に焼けた指だとか。

年のわりに子供染みた言い合いを好むところだとか。

全力で私達に向き合って、守ろうとしてくれる姿勢だとか。

そんな一昔前に流行ったような熱血さを持ってるクセに。

変に諦めが早いところとか。


貴方を形成する全部が大好きで。

だからこそ。


『ガキに好かれても嬉しくないよ』


その本気を否定されたことが酷く悲しかった。

貴方の視界に私が異性として映っていないことが悔しいのに。

それでもまだ貴方が好きな自分がもっと悔しくて。



貴方は教師で、私はただの生徒。

年だって貴方は私よりも一回りも上。

なのに時々子供っぽい。


そんな先生が大好き。


今でも過去形なんてものにしたくはない。

だけど私には一度拒絶されてもう一度、なんて勇気は無いから。


ひとり、涙する。

この想いが涙と一緒に外に流れて無くなるまで。



恋と愛の違いもまだ分からない。

貴方にしたらまだまだ子供な私だけれど。



貴方に本気で恋をしました。

貴方が本気で好きでした。



『それだけは認めて下さい』

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