第2話 願望
帰り道、俺は見たことの無い今にも崩れ落ちそうな古びた神社を見つけた。ついでだしお参りでもするかな。
「俺はこう見えても優しいんだ。ほい、一万円。」
願い事・・・そうだ!
「最強の主人公になりたいなあ・・・」
「その願い、承った。境内から出るがいい。そこから先は見たことの無い世界が待ち受けるだろう・・・能力も授けよう。『戦闘プログラムα』では、さらばだ。」
「は!?急になに・・消えた・・・」
突然現れたと思ったらすぐ消えた謎の龍。外に出て振り返ったらその神社は無くなっていて、ただの公園となっていた。
「とりあえず帰ろ・・・嫌な予感しかしない・・・」
途中どぶにはまったり崖から落ちたり坂で躓いたりしたが何とか帰宅。
「ただいまー。おいヤナタ、晩飯今作るから。」
「おせーよ兄貴。どこほっつき歩いてたんだ?」
なんだ、いつもと変わらないじゃないか。なにが能力だ、そんなの迷信、あれもきっと夢だったんだ。そう思いながら夕食を作る。
あれから1週間、ニュースを見てたら不穏な出来事が起こったようだ。バイドエリア ビヂル区・・・で300人以上の死亡事故!?
「お・・・おいこれどういう事だ・・・」
「い、いやまさか・・・能力なわけ・・・」
そう、きっと偶然。それ以外ありえない・・・
「能力?兄貴、何か知ってるのか?」
「・・・」
「あっ、おい逃げるな!話せよ!」
公園・・・あの神社があった場所に行こう・・・
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