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 わたしから、ひとつお願いです。


 街で女装した男子を見かけても、キモがらないであげて下さい。

 無茶なお願いをしている自覚はありますけど……そこをどうにかお願いします。


 もうすぐ、カレの女装が終わりそうなんです。

 もうすぐ、カレが女装する理由がなくなるみたいなんです。


 ――もう誰も好きになれない。


 そんな呪いが、わたしこと早瀬蒼はやせ そうにかかってる……ハズだったワケで。


 だけど、けっきょく未来は運命次第で、いつも誰かの筋書き通りで。

 望んでないのに悲劇は来るし、期待してないハッピーもある。


 だから、わたしは任せることにしました。

 悩んだ答えは分からなくて、矛盾だらけの不可思議アンサー。


 だけどなんだか都合が良くて、過去を踏み越えステップアップできそうで。


 呪いはまだ消えないけれど、もうすぐ克服できそうなんです。

 クラスメイトが協力してくれたおかげで、つぎの放課後デートで克服できる予感がします。


 気になる克服の方法は……もう決めてます。

 呪いを解く方法といえば、すべての女の子が憧れる『あれ』しかないと。

 この方法なら、きっと間違いないです。


 ――女装した王子様の優しいKissが。

 ――わたしにかかった呪いを解いてくれる……はずっ///

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