第5話 武田家の食事

 部屋にテレビの音が響く。僕は特に見るわけでもないテレビをつけ、家族で食事をしていた。家族間での会話はなく、テレビがなかったらただ、ひたすらに静寂だっただろう。

 「ごちそうさま」

 この空気はさすがに嫌なので早く自分の部屋に向かおうとした矢先。ついに父が口を開いた。

 「おい」

 僕は階段に足をかけ振り返らずに動きを止めた。

 「・・・勉強、がんばれよ」

 父は話題を探すが見付からず、いつも同じことを聞いてくる。しかし、それは僕も同じで簡単に返すことしかできない。

 「・・・うん」

・・・話は終わったみたいだ。さぁ部屋に戻ってゲームだ!今日はエンディングまでやるぞ!!。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る