体温計のピピッは聞こえない
耳鳴りは、人によって「キーン」「ジー」など聞こえる音が違うそうなので、あくまで私の場合だが。
聴力検査の、高いほうの音(4000Hz)を、想像していただきたい。
あるいは、電子体温計が計測終了したときの、ピピッという音。
あんな感じの高さの音が、
ピイイイイイイイイイ
と、「右耳の外2cmくらいの位置に浮いた音源から、常に鳴っている状態」が、私の日常である。2cmという値に根拠はない。何となく、その辺にありそうな気がするだけ。
音量は日によって違い、うるさいときは目覚まし時計レベルだが、小さいときは無視できる。ただし、自分では音量を調節できないし、概ねゼロにはならない。
Q. さて、この状態で、電子体温計で体温を測るとどうなるでしょう?
A. 終了音が鳴っても、かき消されてわかりません!
ピイイイイイイイイイ、が延々と鳴っている中、ピピッを聞き分ける。
ね、難しいでしょ?
これ、地味に困るのだ。
世の中、計測終了を知る手段がピピッという音と、液晶画面上の表示しかない製品が割と多い。自分の脇の下に挟んだ体温計の画面って、見づらいんだよね。見えるように動かしたら、計測失敗になっちゃうかもしれないし。
その体温計を前にも使ったことがある(音を聞いたことがある)ならば、計測開始から終了まで、
(こういう音が鳴るはず! そろそろ終わるはず!)
と集中して耳を澄ましていれば、聞き取れることも、あったりなかったりする。なので、自宅用は比較的何とかなる。
一番困るのが、初めての病院を受診するとき。
――見たことのない体温計を渡されたら、嫌だなぁ。と、行く前に毎回思うわけだ。何度か通うと、慣れで解決できるんだけれど。
個人的には、電子体温計は終了音と同時に、カメラのフラッシュの如く発光してほしい!
……と思ったが。
病院の待合室で、いろんな人の脇の下がピカッ! ピカッ! と激しく光る様子を想像したら、めちゃくちゃ変で笑えたので、この案は撤回する。
何にせよ、音以外でも終了がわかる電子体温計が増えてくれると、非常に嬉しい。
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