竜に選ばれし者

非リア充兼復讐の鬼

第1話

100年に1度、竜の卵を宿した子供が生まれる。

広大な自然や街、村などがある国、リュウグウは隣国に狙われている国。竜がいて紛争のない平和大国でもあるリュウグウはある儀式を100年に一度する珍国。








十数年前。

「…こっこの子は…」

辺境にある村の中。そこで額に丸いアザのある赤ん坊を目にした助産師がその目をみはった。

それから助産師は赤ん坊を助手に託すとその場を離れ村長がいる場所に足を運んだ。


「…産まれましたっ」

それから赤ん坊の事を村長に話した助産師と村長は後日、不慮の事故で母親と死別した赤ん坊を村人達と共に大切に大切に育て始めた。

十数年後、額にアザのある美青年が立ち入り禁止と書かれている立て札の前に現れた。

「入るなって書いてあるとなー」美青年はその顔を綻ばせながら言葉を続けた。

「入りたくなるんだよなー」

美青年は柵を登り始めた。

――男感のある美貌。ブルーサファイアのような瞳。清潔感のある黒髪。中肉中背で着物のような衣類をその身に付けている美青年は選ばれし者。100年に一度竜の精子を持って生まれる男、シードと交わり卵を受精卵にして産まなければ竜に殺される宿命の持ち主でもあるリュウはその事を知らない。童貞でシードと会った事もないリュウは30になる前にシードと交わり産卵しなければ竜に村を滅ぼされる事も知らないちょい悪男。

「…コラァァァァァァァァァァァァァリュウゥゥゥゥゥゥゥッッ」

「!あっヤベッ」

リュウはそう言うとその身を翻した。

それから自分を叱りに来ている村人から逃げ始めたリュウは後日、産卵する夢を見その顔をひきつらせた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

竜に選ばれし者 非リア充兼復讐の鬼 @monokakinohasikure

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ