第8話

敵が立て篭もり始めてから2週間程経ったが特に目立つ変化は無く、ただ武器や武器を集めて居ただけだった。今の数はテロリスト四十名警察六十名自衛隊五十名に増えている。

これは、予想よりも早く集まってるな


「なんでこんなに増えてるんだ?」

「さぁね、流石にこれ以上増えないと思うんだけどね」

「いや、増えそうだよ」


リーラルが千里眼を解除して全員に伝える

報告では、全国からかなりの数を集めているそうだ。戦争だろこれってさぁ、この国のお偉い様は馬鹿なのか?こんな事やってどんな被害が出るのかを想像できないのかよ


「国の戦力のどれくらいをつぎ込むきだ?」

「話だと1ヶ月後に2割ぐらい集まるそうだよ」

「学園に入りきらないだろ」

「近くの土地を使って戦闘用の建物を建てて構えると言っています」


カナンが報告をした。カナンとユカには中の情報を集めてもらっている

見返すために大会に参加してアイツら倒す話がなんでこうなるんだ?脱線しすぎだろうが


「1ヶ月後に攻め込めば国家戦力の2割を一気に削れるのか」

「そうだけど数は20万以上になるよ」

「その数ならラグナークの力を使えば良い」


偽羅が魔具のある方を指を指した

あれは、魔女が作ったと言うより魔女の作った武具の副産物が集まって偶然できた物なんだよなぁ


「ねぇ、それを私にやらせてくれない?」

「摩耶、別に良いが大丈夫か?」

「大丈夫、リーラルちゃん使って良いかな」

「良いけど、摩耶ちゃん流石にあれでも20万以上を相手取るのはきついよ」

「摩耶、後方支援は行うからな」


摩耶が後ろで本を読みながら頼んできた

偽羅は、後ろを向いて摩耶を見て言った

摩耶は怒っている訳では無いが力になっていないと思って言ったのだろう。それならやらせておこう。大会で自信が無いなんて言われたら困るしな


「分かった。ありがとう、本をもっと読んで覚えないと」

「摩耶ちゃんがやる気になってる?」

「あぁ、殺る気になってるな」

「流石に国を相手取るのは危なくないですか?」

「心配ない。ここで2割を削ってしまえば大会の時に怯えて攻撃を仕掛けてこなくなる」


ただ、まだ仕掛けてこないのが変だなぁ。全員が揃ってから行動を起こすとしてもその数をどうやって指揮を執るんだ?まさか、全員の指揮を執れる優秀な司令塔が国側に居るのか?それともテロリスト側に居るのか?


「なぁ、司令塔みたいなやつは居るか?」

「見当たらないです」

「全員と服が違うか1人で行動をしてる事が多い奴が居たらそいつを徹底的にマークしろ」

「分かりました。探します」


2人が探して居る間に周りの状況を確認していた。2割なんて集めても大抵指揮が執れない。今は数が少ないとしても100人以上も居るのに全員に指示が通っている。テロリストと警察と自衛隊という別の集団をまとめ上げる程の人間がいるのだろう。見た限り隊長格の人達はいるが誰かの指示を受けているような動きをしている。誰だ?


一方その頃国々の会議では


「1ヶ月後には国家戦力の2割が集まる」

「たかがガキ3人にそんな数いるのか?」

「たしかにな、まぁ、男の奴の相棒やあの2人は女らしいから捕まえれば良い」

「そうだな。世界の敵になった事を反省させないとな」


男達が笑う

こんな男達が国々の代表ってどんだけ国は、人手不足なの?

入り口に立っていた黒い服の少女が全員に対して笑顔で声を発した


「君たちは、愚かで馬鹿なのかい」

「なんだ貴様は、偉そうに我々が何者かぐらい分かっていてこの場に居るのだろう。司令塔ごときが」


男が声を上げて叫ぶ

うるさいなぁ、声がでかい。お偉い方は何で全員声がでかいのかなぁ

黒い服の少女は、男ではなく何処か遠くを見ながら答えた。


「知っているさ、だからこそ馬鹿なのかと言っている。あの3人が協力すればあの程度の数では勝てないよ」

「我が国の戦力の2割だぞ」

「これで、足りないとでも言うのか!」


国の戦力の2割程度では勝てないと言っているのが分からないのかな?この無能達は


「それでは足りない。彼らを止めたければ全ての国々の合計戦力の7割くらいでなければ無理でしょう」

「馬鹿は貴様だ。偉そうに何を言うかと思えば、全ての国々の合計戦力の7割だと、お前達そいつをここから追い出せ。指揮権も剥奪する」

「はい、小娘大人しく消えろ。貴様ごときが偉そうに語るな」

「これは本当だよ。良いの負けても?」

「我が国の戦力の2割もあればそいつら程度何百回も殺せる。とっとと失せろ小娘」


男が激怒している

沸点低いね。何百回も殺されるのはどっちだろうかな?偉そうにただ座って喋ってるだけなのに、国の政治だとかって結構簡単そうだし私が代わりにやろうか?

少女はフードを被った


「おや、そう来たかい。じゃあ仕方がないね。君達にはもう味方として用は無いよ」


君達の味方をする必要がなくなった。でも敵としては用あるから済ませるね。さようなら国家代表の皆様、良き夢を

黒い服の少女はニヤッと笑うと会議室を1人口笛を吹きながらゆっくりと歩いて出て行く







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