日記が訴えている事

枕元にあの日記、信じられない


そうだ、これもまた夢なんだ


自分の頬を何回もつねってみる

痛い......夢じゃなかった、


まぁ、ぼちぼち考えながら学校に行こうか


時計に目をやる


しっ、7時半!‍‍?

やばい、8時に全員着席のチャイムが

鳴るというのに、


目覚まし時計設定したはずなのに

あ、姉ちゃんに驚かされてそのまま

設定し終わってなかったんだ

恨むぞ姉め......

まぁ良かった、

ぼくの家が学校から近くて


そう、僕の家は入ってはいけない部屋があること以外に、学校からかなり近い


全力で準備をして家を出て走る


教室に着いて急いでジャージに着替えて...


キーンコーンカーン

よかった間に合った、


そしてそのまま

僕はいつも通りに授業を受ける

僕は成績が優秀な方ではない

かといって悪すぎて居残りさせられる訳でもない

ごく普通、そう、平凡だ


友達も大切な人だけいればいい

大切な人だけ、


女子みたいに

共感を得るためだけにいる友達......

ん‍?共感を得るため、最近どこかで聞いたことがある


日記だ


確か共感を得なければいけない

なんちゃらかんちゃら......


あれ、どういう意味なんだ‍?

僕は嫌だ、

共感を得なければいけないって事は、あの奇妙な日記に大事な人を巻き込まなければいけないって事だろ‍?










そんな軽い事態にはならないって

後で気づいたんだけどね








いつも通り授業を受け家へ帰る

僕の頭の中はあの日記の事しかなかった


「ただいま」



返事は返ってこない

親2人はいつも帰ってくる時間が少し遅めだ

姉ちゃんもまだ学校だろう


あ、日記見るチャンスだ!


急いで枕元の日記を手に取る

表紙は何も変わってない

1ページ目も


そしてこの前見ることが出来なかった

次のページを開いてみる


左のページ、何も書いてないじゃないか

いや、小さい字で書いてある


[画面・後]


とだけ書いてあった


画面......‍?あ、あのホコリまみれの

ブラウン管テレビの事じゃないか

それ以外画面みたいなものはない、

見てみたい、


恐る恐るドアの前に立つ

昨日の夜中は開かなかったドア

思い切ってドアノブをまわし、押してみる


ガチャッ ギィィィィ


開いた、何でだよ......


もう1つ僕は驚いた事があった

そのドアの内鍵が壊れていたのだ

鍵のひねりの様なものはそこだけ無い

誰か、人に取り壊された様な跡がある


まぁいい、とにかくあの日記が記した

「画面」の正体を知りたい


そうして、テレビの前にしゃがみ込む


後ろ......後ろ側......ん‍?何だこれは


そこには、小さな鍵が落ちていた

地下に繋がってそうな扉付きの床も見えた

そこには鍵穴もある


下に倉庫か何かあるのか‍?

この鍵開けろということではないだろうか


早速その床に鍵をさし、開けてみる

開けたと同時に、僕の聞きなじみのある声が後ろから聞こえてきた







ねぇ、何やってんの......‍?








そこには空きっぱなしのドアの前に呆然と立ち尽くす姉の姿があった

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