枯れればまた咲く 陸


イツキ「そんな多く酒を買ってどうするんだ?」

僕の手に持ってる酒瓶を見ながらイツキが聞いてきた

柊「んー?これは殿と僕のと…もう1人へのお酒だよ。」

イツキ「成程な。随分買うから酔い潰れたいのかと思ったぞ。」

柊「僕がそんな飲むわけ…」

言葉を全て言い終わる前に殿の言葉が僕の言葉を遮る

殿「あら、貴方前に私の家で晩酌した時はがぶがぶ飲んだ後にあんなことやこんな…」

ガシッと殿の肩を掴みながら

柊「その事は忘れるんだ。」

冷や汗をかきながら殿の顔を見つめる


殿「ふふふ、嫌です☆」

まるで弱みを握っていつでも思い出せますよといったような笑みだ

柊「……だよね☆」

冷や汗と共に僕は苦笑いを返した

イツキ「仲いいな、お前らは。」

柊「いいのか悪いのか分からないよ。」


殿「あら、イツキさんも素敵ですよ?高身長でスラッとしお顔も私好みですしね。」

イツキへ微笑む

イツキ「俺も貴女のような表情豊かでみてて飽きないお人形さんの様な女の子は嫌いじゃない。」

殿を見ながらイツキが答える


柊「…もう僕帰りたい。」


そんな2人の間に挟まれて

沈んでいく夕陽を見ながら僕は心の声を漏らしながら

早く殿の家に着いてほしいと心から願って歩いた



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