第45話 僕のガラッと変わった日常!
夏が終わる。長い様で短い夏休み。柊介にとっては
様々な事が一度に訪れた夏だった。
中でもコミカルフェスとそして、アニフェスの
二大イベントに参加したという事だ。さらに、アニフェス
では本当にデビューもしてしまい。ライブが終わってからは
ネットで柊介の事が盛大に盛り上がっていた。中には
中傷する事を書くのもいるが、それは少なく、柊介は
とりあえず受け入れられたようだ。
それは学校でも同じだ。夏休みが終わり、始業式の
時、先生からサプライズで柊介のデビューの事
そして、そのままステージで演奏をしたりと本格的に
有名人になった柊介。
休み時間も柊介のクラスには女子達が大勢
押し寄せてくる。
その混雑を避けるために柊介は休み時間に
なる前に授業中に教室を出て、誰も来ない屋上や
保健室、職員室にまで待機をする事になった。
この日も始業式が終わって二日目。昼休み前に
柊介は教室を出て、保健室に向かった。
「失礼します」
「お、来たな有名人」
「先生」
「悪い悪い。でも、どんな気分だ?本当に
有名になるっていうのは?」
「そうですね。普通に街を歩いてると
声をかけられるし、バイト先のファミレスでも
気づかれると仕事にならないから、店長からは
来たい時にきなって言われました。一応名前は
残しておいてくれるみたいです」
「そうか。でも、音楽の方だけでも大丈夫
なんじゃないか?」
「それはわからないですよ。まだ出してないですし
今だけ騒がれて、あとで勢いがなくなるのは
よくある事みたいですから」
「確かにそうだな。まぁお前なら大丈夫だろ!
今のお前ならな」
「そうですね。そう思いたいです」
と話していると、ゆいと洋子がやってきた。二人に
はどこにいるかはメールをしているので一緒に
昼食を取れていた。
食べ終わるが、柊介は授業が始まるまで
動けないので二人は先に移動する。
「じゃぁ柊介、あとでね」
「うん。ごめん、なんか迷惑かけてるみたいで」
「気にしない気にしない。それだけ柊介が
すごいって事なんだから。私はうれしいわよ」
「ゆいさん」
「柊介、私も一緒に行くからね」
「うん。洋子ちゃんも一緒にね」
二人は出て行き、柊介も授業が始まって
から教室に戻った。
そして、授業が終わる前に柊介は皆に
あいさつをし、この日の学校は終わった。
放課後は仕事の時は会社に行き、咲夜と
合流してからになる。
二人はユニットだ。なので二人一緒に
仕事をするのだが、たまに柊介は咲夜を
いやらしい目で見てしまう事もある。
やはり、あの時の事が気になっていたのだ。
「じゃぁ始めようか」
「は、はい」
この日は咲夜が以前からやっている自分の
ラジオ番組に柊介を迎えた。
柊介はこれが初のラジオデビューだ。
やはりあいさつから緊張しまくりで
噛みまくっている。それを咲夜がフォロー
しながら話を進める。
そこで二人のデビュー曲候補を流す。二人の
デビューCDは投票で決めるという音楽史上
初の試みをする事になった。
ライブやテレビ、ラジオなどでいくつか
曲を流し、それからファンに投票してもらい
トップになった曲がデビュー曲になる。
ラジオも無事?に終わると柊介はため息を
もらし、謝った。
「すいません。全然話せませんでした」
「しょうがないよ。初めてだもんね」
「そうそう。まぁあこれ以上ひどくは
ならないだろう」
スタッフも柊介を励ます。仕事も終わり
柊介を家にまで送る。
「柊介、これからだからね。今回の事を
どう受け止めるか。それも仕事だから!」
「は、はい」
「でも、自分だけで悩まないでね。私は
あなたのパートナーなんだから。ゆいちゃん
には悪いけど」
「そうですね。ありがとうございます」
「それじゃお休み」
咲夜達は会社に戻った。柊介は部屋に
戻り、今日の事を反省した。その間に
姉の泉にたまたまラジオを聞かれていて
笑われたが、それも泉なりの励ましだった。
そうして三日程たち、柊介は今度
行われる学園祭の催し物をクラスで
考えているところだった。
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