第43話 僕と咲夜の関係!?そしてライブスタート!

 コミカルフェスも終了し、休めると思っていたが

柊介にはもう一つ最大のイベントが待っていた。

 それは日本最大と言われるアニソンライブの

フェスだ。そこに咲夜が毎年出る様になり、その

バックで柊介は演奏者として出る事になった。

 しかも、今柊介自身もちょとした有名人に

なっており、コミカルフェスでもそうだが、咲夜の

ライブに出る様になってからそのファンの間でも

噂になっていた。


 柊介と咲夜は会社の中のスタジオで練習をしていた。


「ところでさ浅倉くん」

「なんですか?」

「私とユニットでライブに出ない?」

「ユニットで?」

「ええ。サプライズでさ、私がユニットと

して出ればまた盛り上がるかなって」

「でも、それって他の声優さんとならともかく

普通の僕と組んでも」

「だからじゃない。そこでキミもデビューしました

って事にすれば大いに盛り上がるわ」

「そうですかね。しかも、日本最大のアニソン

フェスですよ?」

「大丈夫よ。私と一緒なんだから。社長達も

それがいいって言ってくれてるしね」

「ちょっと考えさせてください。さすがに

本当にデビューとなると」

「そうね。ゆいちゃんにも言ってた方がいいわね!」


 それからゆいと一緒にいる時に柊介は話して見た。


「デビューね。本当に大丈夫なの?」

「そうだよね。いくら咲夜さんと一緒でも

僕なんかじゃ」

「それもあるけど、デビューしていそがしくなったら

私とも会えなくなるし、一緒にゲームを作る

時間も減るわ」

「そうだね。僕はやっぱりゆいさんが一番だから!」

「ありがとう。でも、やってみたいって気持ちは

あるんでしょ」

「ありますね。それに、来年はゆいさんが先に

就職するから、僕は何もしなかったらただの

学生だし。将来を考えたら、デビューして

お金を稼いでおくのもありかなって」

「そこまで考えてくれてたんだ。確かに私が

働いてる間はあなたは学生だけど、それはしょうがない

わよ。あなたは私より年下なんだから」

「そうですけど、やっぱり男ですから。なんとか

ゆいさんを楽させたいです」

「本当にたくましくなったわね。わかったわ。柊介が

やりたいようにやりなさい。どれをとっても

私の事を一番に考えてくれんでしょ?」

「ハイ。わかりました。僕自身で決めます」


 そう返事をした柊介。そして、出した答えは・・・


 アニフェス一週間前になり、ライブの演出が

決まり、出演する声優達がその会場で勢ぞろいする。

 当然、咲夜もそこに居て、その隣には柊介も

居た。柊介は咲夜とデビューする事を決めた。

 もちろん。ゆいの事が優先で、あくまで

ゆいと一緒に会社を作る為に働くだけという

感じだ。

 それは咲夜にも伝えていて、理解してくれている。

 

 それぞれあいさつをし、大きな部屋で全員が

集まり、色々話し合われた。

 そこで咲夜が柊介を紹介し、一緒に出ていた

高山も柊介を推薦してくれて、他の声優からも

あたたかく迎えられた。

 それはライブのリハでも同じで、柊介の

演奏に一同が称賛した。


 リハも終わり、柊介と咲夜は一度会社に

戻った。

 レコーディングをする部屋に二人だけでいる。


「今日はお疲れ様。一緒に飲もうか」

「それ、お酒ですか?僕は飲めないですよ」

「わかってるわ。だからこっちね」

「ハイ。じゃぁお疲れ様でした」


 二人で乾杯をする。咲夜は意外と飲める方だった。

 少し時間が経ち、柊介は咲夜を見ると

どことなく顔が赤く見えた。


「咲夜さん、ちょっと飲みすぎじゃ」

「大丈夫よ。これくらいなら。でも、少し

熱くなってきたかも」

「あ!」


 咲夜は服を脱ぎだした。そこから大人の下着が

見え、柊介が顔を赤くする。


「咲夜さん!」

「大丈夫よ、少しだけど、ちゃんと理性は

あるから。それとも、私のは見たくない?」

「そ、そんな事はないですけど」

「わかってるよ。でもね、やっぱりちょっと

諦めれなかったのかな。初めて好きになった

人だからね。ねぇ一回だけしよ。ゆいちゃんには

伝えておくから」

「でも」

「お願い。柊介くん」


 咲夜から攻められ、断れず愛し合った。終わった

後、咲夜は柊介に抱きつているが、少し

泣いていた。


「ごめんね。ダメな大人で」

「咲夜さん。大丈夫ですよ。僕は咲夜さんを

嫌いにはなりませんから。ファンですからね」

「ありがとう。今日だけはこのままで

いさせてね。明日からはいつもの私に戻るから」


 咲夜は柊介をきつく抱きしめた。柊介も

いつの間にか寝ていて、気づくと横には

咲夜がいなかった。

 手紙が書いてあり、今日は一人での仕事がある

からと、咲夜は先に出ていた。

 柊介もとりあえず安心するが、ゆいには

言いずらかった。

 でも、すぐにそのゆいから連絡があり

咲夜に昨日の事を教えてもらっていた。

 ゆいも許してくれたが、これきりだと

注意もされた。


 それから咲夜と再会し、本当にいつもの

咲夜に戻っていて、ライブに向けての

最終リハを無事に終えた。

 そして、ついにライブ当日になる。当然

ゆいも招待しており、香澄達も見に来て

くれている。

 開演一時間前、柊介は衣装に着替え、咲夜と

一緒にいる。


「いよいよだね柊介」

「ハイ。こうなったからには僕も全力で

やります。どんな結界になっても」

「そうね。思いっきり楽しみましょ」


 そうして、柊介のデビューライブが開催する。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る