第33話 僕と彼女の恋情。そして・・・
クリスマス当日、柊介は今まで一番のオシャレを
していた。それは今日本当に本格的なデートを
するからだ。
待ち合わせ場所に向かうとそこにはもう彼女が
待っていた。
「ごめん、遅れまして」
「ううん、まだ時間前だよ」
そう言っているのは朝比奈ゆいだった。柊介は
ゆいを選んだ。理由は単純にゆいが一番接し
やすい事と普通に可愛いからだ。
それと、ゆいの夢であるゲーム会社を作ると
言うのを手伝いたいと伝えるとゆいも柊介を
受け入れ、二人は付き合う事になった。
他の香澄達も悔しさはあるが、柊介が決めた
事なので文句は言わない事にしている。
たとえゆいと恋人同士になっても、皆との
関係はそのままだからだ。
二人は秋葉原に居る。やはりデートも二人には
ここが一番だからだ。
いつも通りに店を回るが、いつもと違うのは
二人は手を握っている事だ。
そして夜になり、最初の待ち合わせ場所に
戻ってくる。
「ありがとね浅倉くん。私を選んでくれて」
「いえ、その。こちらこそ僕なんかをその
好きになってくれてうれしいです」
「そうだね。まぁ最初はただ、同じゲーム好き
なだけだったけど、いつからかあなたの事が
気になりだしてね。それからはすぐにそれが
恋だってわかったわ。私も初めてだったから
どうしいいかわからなかったけど、それでも
こうして付き合う事ができたからうれしい」
「先輩」
「ねぇ名前で呼んで。私もあなたを柊介って
呼ぶから」
「わ、わかりました。えっと、ゆいさん」
「まぁそれでいっか。その方が柊介らしいしね」
「ごめんなさい」
「さて、じゃぁデートの終わりの儀式を
しよっか」
「終わりの儀式?・・・!?」
ゆいは柊介にキスをした。二人はこうして本当の
恋人同士になった。
それから二人は冬休みを一緒に過ごす事に
していた。その事を二人は柊介の姉の泉にも
報告をした。
「そうか、お前にこんなかわいい彼女とはな!
なんか許せんな」
「姉さん。皆を応援してたんじゃ」
「してたけどな。本当になるとな」
「あ、あの、私、彼を本当に好きなんです。だから」
「わかってる。こんな弟だがよろしくな!
柊介は彼女を泣かす事はするなよ」
「わかってるよ。ぼ、僕がちゃんとゆいさんを
守るから」
「柊介」
二人が見つめ合うと泉が立ち上がる。
「さて、じゃぁ私は出かけるからあとは
好きにしな」
「出かけるの?」
「ああ、帰りは遅くしておくから。あとは
わかるなゆいちゃん」
「は、はい」
「よろしい。それじゃぁな」
泉はどこかに出かけた。二人は柊介の部屋に
入り、ゲームをする。
休憩をする事になり、ゆいが思い切って
柊介を誘う。
「柊介、こっちに来て」
「ゆいさん」
言われた通りに隣に行くと、ベッドに押し倒され
ゆいはキスをする。
「準備はいい?」
「えっと、その」
「男の子なら決めなさい」
「ハイ。お願いします」
「よろしい。それじゃ」
ゆいは裸になり、柊介に初めてをあげた。
夜になり、二人でお風呂に入って
部屋に戻る。そこで泉も帰って来た。
「じゃぁ今日は帰るね。今度は私の部屋で
遊びましょう」
「うん」
帰り際にゆいは泉に報告した。その後
当然柊介は泉に色々聞かれ、夜遅くまで
いじられた。
そうして柊介はゆいの部屋にも言って
そこでも愛し合ったり、ゲームをしたりと
充実な冬休みを過ごしていた。
それは冬休みが終わっても変わらず
学校でも二人が付き合っているという
事が噂になるが、二人は気にせず交際を
続けた。
そして、三月になり、香澄が卒業する。
「先輩おめでとうございます」
「ありがとう。だが、やはりキミに
選ばれなかった事が後悔だな。まぁ
今更文句を言ってもしかたないか」
「すいません」
「キミが謝る事はないよ。私も音楽以外
でも楽しい事があるとわかったからな!
それもキミのおかげだ。さて、朝比奈くん
さっきの事だが」
「ええ、いいですよ。それ以上の事を
しなければ」
「できればしたいが、しかたない」
「なんですか?」
「ああ、最後に別れのキスをしてもらおうと
思ってな」
「えっと、ゆいさん?」
「今回は許します。でも、それ以上は絶対
ダメだからね」
「ハイ」
「すまないな。じゃぁ」
そうして香澄は柊介にキスをした。
「ありがとう柊介くん。それじゃ幸せにな」
「ハイ」
香澄は手を振って帰った。二人も手を
つなぎ家に帰った。
こうして、春になり柊介は二年、ゆいは
三年になった。
二人の恋仲は順調で、たまにゲームを作る
時に喧嘩になるが、すぐに仲直りをする。
そんな感じを続けていて、咲夜達とも
普通に遊んだりしていた。そんな順風満帆な
柊介だが、やはりラブコメは簡単には終わらない。
新しい出会いが柊介達を惑わせていくが
柊介はそれを乗り越えられるだろうか。
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