第32話 僕と皆での旅行 そして決断の時!?

 柊介は悩んでいた。部屋でノートに名前を書いて

その横に顔を書いている。

 そう、その名前はゆい達の名だ。クリスマスに

デートに誘われ、ほぼ告白もされている状態だ。

 その中から柊介は一人を選ばないといけない。


 今までの彼女達の事を思い出す。朝比奈ゆいは

明るく同じゲームが趣味で、一つ上の先輩だ。

 奥井香澄は二つ上で、少し大人っぽい感じで

美人だ。スタイルもいい。しかも、すでにその

体はなんども触れていて、たまに思い出して

しまっている。

 楠洋子は同じクラスの同級生で、気軽に

話せるが、この前少し攻められた時はさすがに

驚いたが、基本、普段は大人しい性格だ。

 黒川咲夜は元々ファンであり、理想の女性

でもあった。そんな憧れの人からも告白される

なんてと今でも信じれないでいた。

 そして、最後に佐伯めぐみは本当にきれいな

女性だ。歳は一番離れているが、それでもいいと

思えるほど素敵な女性だ。


 そんな女の子達が自分に告白してくるなんて

夢じゃないかとたまに自分を叩いていた。

 そうして考えていると、あっという間に

冬休みに入ってしまった。


 そんな中で柊介が出した案があった。それは。


「皆集まってるね」

「あとは本人だけだな」


 そこは柊介の家の前だった。集まっているのは

ゆい達全員だ。そう、柊介はクリスマス前に

全員と旅行に行こうと決めた。

 そうする事で誰が自分にあっているかを

確かめる事ができるからだ。

 クリスマス三日前だが、冬休みなので

ゆい達も出かける事ができる。咲夜もどうにか

休みがとれたようで、楽しみにしていた。

 佐伯もバイトを休み来ている。


 その本人はまだ家の中だが、ようやく

外に出てきた。


「ごめん、待たせて」

「お、来たか」

「おはよ柊介くん」

「うん。おはよう」


 とあいさつをしていたら玄関から姉の泉が

やってきた。


「おお、美人がそろってるね。本当にお前の

知り合いなのか疑うぐらいだ」

「悪かったね。自分でも驚いてるんだから」

「そうだろうな。でも、私としてはうれしい

事だ。まぁ皆こいつの事よろしくな。お前は

彼女達を泣かせないようにするんだぞ」

「わ、わかってるよ。じゃぁ行ってくる」

「ああ気をつけな」


 柊介は照れながら皆を連れて歩いた。電車で

移動するので駅に向かい、目的の場所まで

乗って行く。

 向かう場所はとある県の旅館だ。冬で

寒いからと、温泉に決めたのだ。そして

その旅館はとあるアニメに舞台にもなった

場所だった。


 駅に到着し、そこからバスで向かう。その

移動中、柊介は注目されていた。

 そう、こんなに可愛いらしく美人な女性

達の中に一人だけ男がいたら当然目立つ。

 それでも今の柊介ははずかしがりながらも

率先して皆を誘導していた。


 家出てから夕方になり、ようやく旅館いついた。


「意外と立派な旅館だね」

「本当ね。これならゆっくりできそう」

「周りも静かだしね」


 皆気にってくれたようで、そのまま中に入る。

 すぐに手続きをするが、部屋割りをどうする

かを悩んでいた。

 男は柊介だけだが、ここは一人用の部屋は

なく、誰かといなければいけないのでその

柊介をめぐってゆい達は戦った。


「じゃぁ勝った人が一緒になるという事で」

「ああ、文句はない」

「それでいいわ」

「それじゃ行くよ」


 とゆい達はじゃんけんをした。そして

柊介と一緒になったのは咲夜と香澄だった。

 その部屋に行く。一度分かれてあとで

合流する事になった。

 柊介はずっとドキドキしていた。自分で

決めた事とはいえ、女の子と一緒の部屋で

泊まるなんてと。同人誌ならすぐにエロい

事になるのだろうが、自分はそんな勇気は

まだなかった。

 

「さて、これからどうする浅倉くん」

「そうですね、どこか近くを歩くのも

いいですけど、疲れてるなら先に温泉に

入るのもいいみたいだから」

「そうだね。ちょっと疲れたから先に

つかろうかな」

「確かに。それで、ここは混浴とかも

あるみたいだな。当然、そこに入るだろ?

浅倉くん?」

「え、えっとそれは」

「今更気にしない。私達は皆、キミになら

みられてもいいんだから」

「は、はい」

「よし、じゃぁ朝比奈達にも伝えに行くか」


 そうしてゆい達も一緒に柊介は混浴の

お風呂に連れていかれた。

 そして、ゆい達のタオル姿を見る事になった。

 当然、全員が柊介に見てもらおうと近づく。


「どうだ?誰の裸が一番好みだ?」

「えっと、それは」

「わ、私だよね浅倉くん」

「いや、私だろ。声優の裸なんてめったに

見れないぞ」

「しゅ、柊介くん。私も見て」

「それなら一番大人の、わ、私も」


 ラッキースケベではなく本当のハーレム

状態になっていた。同人誌なら全員と

しているところだ。

 さすがにそんな事はできなず、少ししてから

お風呂をあがり、食事をとった。

 夜になり全員で、外に出た。少し

歩くといなからしく、自然な山の近くに

来た。柊介達はその近くの展望みたいな

所に向かった。


「静かだね」

「ああ。いつも都会にいるからな。たまには

こういう所にくるのも悪くない」

「そうだね。それに、す、好きな人と

これてるならなおさらね」

「・・・」


 めぐみの言葉に皆沈黙する。そしてゆい達は

柊介を見た。そして、香澄が問いかける。


「浅倉くん、まだ決めてないかもしれないが

ここで誰を誘うか教えてくれないか?

選ばず、悔しくないと言えばウソになるが

それでも決めてほしい。そして、選ばれなくても

今の関係を私達は続けたい」

「先輩」


 ゆい達は柊介の前で並んでいた。そして

長い沈黙の後、柊介が出した答えは。

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