第27話 朝比奈ゆいのやる気① デートに誘う
休日、ゆいはいつも通りの時間に起きる。休みの
日でもしっかりしているゆいは、いつも通り
勉強と宿題を済ませ、それから遊ぶ。
家の家事もするので親からは何も言われない。
そんなゆいだが、今は柊介とどう距離をつめるかを
考えていた。
ゆいと柊介の接点はやはりゲームである。これが
きっかけで二人は出会った。
なのでゆいは今ゲームを作っていた。将来は
自分のゲーム会社を作るのが夢なので、ゆいは
プログラミングからキャラ絵なども一人でやって
いた。
「このキャラの名前はしゅ、柊介くん・・・
ダメ!それじゃただの自作。でもやっぱりこの
キャラって彼に。ああ!」
ゆいはキャラを書いていて男性キャラが
全て柊介風になってしまっていた。
学校の休み時間。ゆいは柊介を誘って屋上で
ゲームをする。
その間も横目で柊介を見る。なのでゲームは
負ける。
「先輩、よそ見してたら勝てませんよ」
「わ、わかってるよ。でも、どうしても
意識しちゃうのよね。特に今みたいに
二人だけでいると」
「そ、そうですね。僕も意識はします」
「本当?それならうれしいけど。じゃぁ
ちょっと近づこうか」
ゆいは柊介にくっつくぐらいに寄って来て
柊介の顔を見る。
「先輩、近いです」
「近づいてるからね。私じゃいや?」
「い、いやじゃないです。先輩可愛いですし
僕なんかとじゃ」
「そんな事ないよ。特に今の浅倉くんは
カッコいいから」
「そ、そうですか?」
「ええ。だから自身を持たせてあげるね」
ゆいは浅倉にまたがり抱きつく。
「少しこのままでいさせてね」
「は、はい」
休み時間の間ゆいはずっと柊介を抱いていた。もちろん
それ以上の事をしたかったが場所も場所なので
それ以上は何もしなかった。
時間になりゆいは立ち上がる。
「ありがとね浅倉くん」
「いえ。その気持ちよかったです」
「よかった。じゃぁこれからも休み時間は
同じ事してあげるね。できるならそれ以上の
事もね」
ゆいは最後の方は柊介に聞こえない程の
声でしゃべった。
放課後、ゆいはゲーセンによってから
家に帰った。
着替えて、食事の準備をしてからお風呂に
入る。湯舟につかる中、昼の柊介の感触を
思い出してる。
「これが恋なんだな。もっと一緒に居たい」
お風呂からあがり、部屋に戻ってからも
柊介を思いながら眠りについた。
朝、いつも通りに起き、少しネットを
見るゆい。するとそこにはクリスマスの
記事が載っていた。
「もうそんな時期か。来月だしね。クリスマス
浅倉くんと一緒にいれたらな。でも二人だけ
は無理かな。奥井先輩に洋子ちゃん。あと咲夜さんに
たぶん、佐伯さんもかな?ライバルが多いな。最初に
会ったのは私なのに」
ゆいはどうしようか考えて、その答えを
柊介に話た。
休み時間に昨日言った通り、屋上で柊介に
くっつくゆい。その途中で誘ってみる事にした。
「浅倉くん。ちょっと聞いていい?」
「なんですか?」
「えっとね、来月もうクリスマスがあるでしょ?
その時にねデートしてほしいの」
「で、デートですか?僕と?」
「うん。ダメ?」
「ダメじゃないですけど、その」
「わかってる。他の皆の事だよね。たぶん皆も
浅倉くんを誘うと思うわ。だから、浅倉くんが
決めて。それなら悔しいけど、選ばれなくても
文句はないから」
「僕が決める。皆の中から一人」
「ええ。今までは皆でできたけど、今回はやっぱり
浅倉くんと二人だけの方がいいと思うわ」
「二人だけ。わかりました。考えます」
「ええ。でも、できれば私を選んでほしい。それは
皆も同じだろうけど」
「先輩」
「浅倉くん、ちょっとエッチになるね」
「!?」
ゆいは柊介の頬にキスをした。手も柊介の体を
なでる様に触り、少し腰を動かした。
耳元でも少し息をあらげるゆい。もっとした
かったがチャイムが鳴り、ゆいは離れる。
「じゃぁよろしくね浅倉くん」
「は、はい」
顔を赤くしながらゆいは戻った。それからゆいは
その時の為に色々準備をする事にした。
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