第17話 僕の夏休み④ コミカルフェス当日、でも柊介は!

 開始と同時に会場内は歓声が沸く。そこに咲夜達が

現れる。そこからライブが始まり、咲夜はトップで

歌った。

 会場の後ろだが、柊介達も大いに盛り上がった。

 楽しい時間はすぐにすぎ、ライブ開始から四時間が

経った。

 最後に出演者全員が登場し一曲を歌う。こうして

一日目のライブが終了した。

 柊介達は咲夜のいる楽屋を訪れた。


「どうだった?初めてのライブは?」

「すごかったです。感動しました」

「本当にすごかったわね。私も部活で演奏するけど

そんなのの非じゃないわあの盛り上がりわ」

「まさに日本一のライブだね」

「ありがとう。そういってくれるのが一番ね!」

「咲夜さんは明日も出るの?」

「いや、私はこれで終わりよ。このライブは日に

よって違う歌手が出る事になってるからね。まぁ

ゲストだったりコラボで出る事はあるけど」

「なら、明日一緒に出る?」


 とそこに高山がやってきた。


「高山さん!お疲れ様です」

「お疲れ様って私は今日は出てないけどね。私は

明日だし。だから、その時にあなたも出てみる?」

「い、いいんですか?」

「ええ。サプライズの演出って事でね。私とあなたじゃ

ジャンルが違うからね。まさか一緒に歌うなんて

って思うでしょう」

「確かに。じゃぁお願いします」

「わかったわ。スタッフには伝えとくね。後で

リハもするから」

「ハイ」

「それと、浅倉くんだったかな」

「はい!」

「キミの演奏よかったよ。どうせなら一緒にステージで

演奏してもらいたいな」

「む、無理ですよ!こんな大舞台でなんて」

「まぁそうかもね。私達だって楽しんではいるが

緊張はしてるからね。それでも、キミはそういう方の

道があってると思うな。どうかな?」

「えっと僕はまだわかりません。ただのアニメ好きな

オタクなだけですから」

「それだけでも十分だ。その好きな事を仕事にすれば

きっと将来もうまくいくだろう」

「はい」


 柊介は考えた。それから咲夜達と別れ、駅で解散し

それぞれ家に戻った。

 部屋に入ると柊介はキーボードの前に座った。

 ヘッドホンをして演奏をする。それは今日咲夜が

ライブで歌った曲だ。

 今まではただ好きな曲を弾いてみたいと思って

始めたが、今は違った。

 そのせいか、何度も同じ曲をアレンジしてみたり

初めて自分でオリジナルの曲を作ってみようと思い

試行錯誤していた。

 それは朝まで続き、徹夜してしまった。この日

浅倉は一日中寝ていた。その頃、咲夜は高山と

一緒にサプライズとして二人で歌い、大成功した。


 そんな感じでそれぞれ過ごし、ついに明日

コミカルフェスの日になろうとしていた。

 早朝、柊介は朝早くに起き、準備をする。そう

して駅に向かう。ゆい達と合流してメイン会場に

向かった。

 その電車の中もすでに満車で、皆、はぐれない

様にした。


 そうしてようやく会場につくと、駅からでももう

列が並んでいた。

 

「すごいな、これ」

「ええ。ライブの時とは全然違うね」

「うん、でも、それだけすごいって事だよね」

「そうだが、浅倉くん大丈夫か?」

「あ、はいなんとか」

「そういえばいつも以上に暗い感じがするけど」

「ちょっとね。じゃぁ行こう」


 柊介達は長い行列にならび、そこから数時間後

いよいよコミカルフェスが開催された。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る