第2話 僕と吹奏楽の部長との出会い

 浅倉は部屋に居た。初めて女の子お遊んだことがまだ

信じれなくて夢じゃないかと思ったがやはりこれは

現実だ。

 あの学園に入ってよかったと思いながらこの日は眠った。


 朝、浅倉は早朝に家を出る。家から学園までは電車で

一時間近くかかるのと、あまり人が多くない始発を

狙って早くに行っている。

 学園につき、教室に入る。この時間は誰もいない。いつも

うるさい所が静かになるのが好きで、この時間に来ている

のもあった。

 いつもの様にゲームをする浅倉だが、たまには違う事を

しようと教室を出た。

 向かったのは音楽室だ。浅倉は漫画やアニメ、ゲームが

好きなオタクだが、その中にも音楽も好きで、部屋には

キーボードやパソコンがあったりと意外と本格的に

やっていた。

 

 音楽室に入る。大きなピアノがあり、そこに浅倉は

座る。


「少しぐらいならいいかな」


 とピアノを弾く。ピアノなので曲はゆっくりな感じの

とあるアニメのエンディングだ。

 その曲を演奏していると、ドアが開き、浅倉は

演奏を止める。

 ドアの方を見ると、そこには女の子がいた。


「へぇ今のあんたが弾いてたの?」

「そ、そうだけど。ごめんなさい。すぐ出ますんで」

「いいよ、まだ時間じゃないし。でも、いい曲

だったね知らないけど」

「えっと、今のはアニメの曲なんで」

「そうなんだ。その割には良かったね。最近のって

こういうのが多いの?」

「はい。今のアニソンはすごいですよ。普通にオリコンに

入りますし、テレビでも歌ったりしますから」

「それはすごいね。所で、キミはどこのクラス?」

「あ、えっと、一年三組の浅倉柊介です」

「一年か。私は三年でこの吹奏楽の部長をしている

奥井香澄(おくいかすみ)だ。よろしく」

「はい。よろしくです」

「それで、キミは何か部活には入ってるか?」

「い、いえ、入ってません。入るつもりはないです。その

僕、人見知りで友達とかもいないですし」

「・・・確かにそんな感じがするな。話し方も

そうだ。でも、それだけピアノが弾けるならぜひ

うちに入ってもらいたいな」


 腰に手を当て、まっすぐ浅倉を見る香澄。長い黒髪に

豊満な胸、まさに美人な女性という感じだ。

 浅倉はその香澄を見ながら少し沈黙してから

返事をする。


「ごめんなさい。やっぱり大勢で何かするのは

苦手なので、し、失礼します」

「・・・もったいないな。あれだけ弾けるのに」

 

 浅倉は逃げ出す様に音楽室を出た。すぐに

教室に戻り、席に座って、ゲームをする。

 昼休みに入り、浅倉は食堂に向かう。この学園は

食堂があり、弁当でもここで、あとは売店で

買うのもありな場所だ。

 

 食堂の隅で食べているとそこにゆいがやってきた。


「ここいい?」

「あ、先輩。い、いいですけど先輩はいいんですか?」

「私は別に。じゃぁお邪魔するね」


 ゆいが座ると、周りが一気にこっちを見だした。ゆいは

学園でも人気があり、そのゆいがへんな奴と一緒に

いるのが不思議がっていた。


「ねぇ今、ゲーム持ってる?」

「持ってるけどここでするんですか?」

「うん。まぁちょっとだけどね」


 二人は食べ終わってからゲームをした。少しだけして

から食堂を出る。

 ゆいが浅倉を屋上に連れ出し、そこでもまたゲームをする。


「先輩も本当にゲームが好きなんですね」

「まぁね。私、ゲームを作ってるんだ。それで将来は

プログラマーになって、自分のゲーム会社を作るのが

私の夢」

「自分のゲーム会社ですか。すごいですね」

「まぁ今は勉強中だからまだまだだけどね。でも

絶対なるから。もし、その時も浅倉くんがゲーム

好きだったら買ってね」

「もちろんです。ゲームは僕もやめませんよ」

「そうだね。こんなに楽しいのはないからね」


 昼休みの間、二人はゲームで楽しんだ。放課後になり

浅倉はすぐに帰ろうとしたが、そこにあの

香澄がやってきた。


「浅倉くん、ちょっといいかな?」

「あ!えっと部長さん。あの」

「わかってる。でも、少しだけ付き合ってくれ」

「・・・・・・わかりました。でも、あまり

長くはいれないですよ。僕、電車通学ですから」

「そうか。ならすぐに行こう」


 香澄は浅倉を連れて音楽室に向かった。そこには

もう他の部員達が少しいた。


「部長誰ですか?それ」

「ああ、一年生だ。まぁ入部希望ではないが

私が推薦したい人物だ」

「部長が!?じゃぁそれだけすごい演奏を?」

「そうだな。浅倉もう一度聞かせてくれないか?」

「で、でも。こんな人前で」

「大丈夫。本番じゃないんだ。気軽に弾いてくれ」

「・・・・・・わかりました」


 浅倉はしかたなく座った。すると。


「あいつピアノかよ」

「そうは見えないね」


 と部員達がつぶやいているのを聞いて余計に

緊張をする。

 手が震えながら鍵盤に手を置がやはり

うまく指が動かせない。


「ご、ごめんなさい。やっぱりできないです」

「浅倉くん!!」


 浅倉は演奏できずに逃げ出した。


「部長、なんですかあれ?」

「ああ、ちょっとな。にして、あれはちょっと

以上だな。あれをどうにかすれば彼はすごい

演奏者になれるのに」


 浅倉は走って駅に向かった。電車に乗り

座ると泣きそうなのをこらえなが揺られる。

 最寄駅につき、家に向かって歩く。途中の

道にある小さい公園で浅倉は気持ちを落ち着かせようと

座る。すると、誰かが声をかけきた。

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