僕の知らない所で彼女達は僕を巡って戦っていた!
凍夜
第1話 僕とゲーム好きの女の子との出会い
私立聖華学園(しりつせいかがくえん)。ここに今年から
通う事になったのが浅倉柊介だ。
彼は今まで友達も恋人もできた事のないぼっちだ。だから
中学では嫌な思い出しかないので、高校は地元から
だいぶ離れたこの学園を選んだ。勉強は普通にできる方
なので入る事ができた。
でも、浅倉は大人しい性格で、自分から話しかけたり
するタイプじゃない。
だから、高校でもずっとぼっちだろうと思っていた。
そう、入学した時は。
高校に入って一週間が経っていた。浅倉は自分のクラス
一年三組の教室の窓際の席でゲームをしていた。
一週間も経てばクラスの中のグループができてくるが
浅倉はやはりぼっちだ。
そんな浅倉に休み時間、知らない女の子が声をかけてきた。
「キミ、ゲーム好きなの?」
「!?」
浅倉は声のするを見た。そこには美少女がいた。こんな
可愛い子が自分に声をかけてるのかと疑問に思ったが
一応返事をした。
「は、はい好きですけど」
すると彼女はそのゲームの画面をのぞき込んできた。
「あ、これ私もやってるよ。面白いよね」
と話しかけてくるが、浅倉は彼女が近いのと
大きな胸が触れそうな距離にある事の方に意識が
いっていたが、なんとか平常心で話す。
「あの、キミは?」
「あ!ゴメン。私は二年の朝比奈ゆいよ。よろしくね」
「えっと、浅倉柊介です」
「私もゲーム好きなんだほら、いつもゲームを
持ってるんだよ」
「そ、そうなんですね。僕も持ってます。ゲームは
楽しいですから」
「そうだよね。よかった、キミが話しやすい人で。私
実はゲームが好きなんだけど、周りにそういう子があまり
いなくてね。だから、ゲームをしてる子に話しかけて
見ようかなって思ってさ。それでここを通ったらキミが
ゲームをしてたからつい」
「そうですか。でも、僕なんかでいいんですか?そ、その
僕、見た目も良くないし、ぼっちだし、全然カッコよく
ないですけど」
「容姿は関係ないよ。大事なのはその人が良い人か
どうかだから。それでキミは良い人。なぜならゲームを
やってるから」
「ははっ。そうですね。確かにゲーム好きに悪い奴
なんていないと思いますから」
「そうだよね。ちゃんとわかってるじゃない」
そんな感じで浅倉はゆいと、そして初めて女の子と
好きなゲームの話をする事ができた。
放課後もゆいは浅倉の所に来て話をしていた。
「ねぇこれからゲーセンに行かない?」
「ゲーセンですか。行きたいんですけど、僕
人が多い所は苦手で」
「確かにそうだけど、でも、好きなゲームの事なら
大丈夫じゃない?私もいるし」
「う、うん。じゃぁ行ってみるよ」
「よかった。じゃぁさっそく行こう」
そうして二人はゲームセンターに行った。そこで
浅倉はゆいと楽しくすごす事がきた。
「じゃぁそろそろ帰ろうか」
「ハイ。先輩」
浅倉達は近くに公園にたちより、ベンチに座る。
「今日はありがとね。楽しかったよ」
「はい。僕も楽しかったです。今までと友達も
できた事なかったから、誰かと一緒にゲームが
できてうれしかったです」
「それならよかった。さて、じゃぁこれかもよろしくね!
同じ、ゲーム仲間として」
「ハイ。お願いします」
そうして浅倉柊介は初めて女の子と楽しい
時間を過ごす事ができた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます